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2006年6月13日 (火)

ダ・ヴィンチ・コード(映画)

(ロン・ハワード監督)

原作は文庫で読みました。
映像に集中したかったのと(台詞量がやたら多いのは予想出来たので)、吹替の評判が良さそうだったので吹替版で見ました。
以下、決定的なネタバレは避けるつもりですが御注意の程を。

映画の評判がイマイチ(或いは賛否両論)なのは知ってましたし、そもそもあの長い原作を2時間半でまとまられるわけがないと分かっていたので、過度に期待していなかった事もあって、「まあ、こんなものだろう」と思いました。普通に楽しめたと思います。
少なくとも退屈はしませんでした。(つーか、展開が忙しすぎて退屈するヒマはない)

密度がぎゅうぎゅう詰めのため、やはり展開が早い早い、“タメ”が殆ど無いままに凄い早さでストーリーが進みます。
(吹替版なので原語版でどうだったか分かりませんが、セリフ回しも心持ち早口だった気も(笑))
「原作を知らない人は置いて行かれるだろう」との感想を各所で見ていましたが、実際にどうなのかは、原作を読んでしまった身としては公正な判断は出来ません。
ただ、未読の人も大まかな流れは掴めるだろうと思いました。もちろん細かい部分や、「何故この人物はこう動くのか?」というあたりは凄く分かり難いだろうと思いますけどね。
人物描写のスッ飛ばしっぷりが凄いですから(^^;

描写スッ飛ばしの為に割りを食った人物が大量出現してますが、その筆頭はやはりヒロインのソフィでしょう。
活躍する場面がほぼ全て飛ばされたため、完全にお飾りヒロインになってしまっていて、オドレイ・トゥトゥが少し可哀想ではあります。
後、ただの無能な盲信者にされたファーシュ警部や、ただの強盗にされたチューリッヒ保管銀行の人も可哀想。
まあ、この辺りの人はただ「かわいそー」だけで済みますが、原作ではまだ成されていた「オプス・デイへのフォロー」が完全に削除されていたのは、(実在する組織に対しては)ちょっと不味いのではとは思いました。
こりゃ文句も出るわな(^^;
(宗教に関する描写は全体的に原作よりもマイルドになってた気がしますが、オプス・デイに対する扱いは原作よりやけに厳しいと思えるのね)

映画の「ドラマ要素」と「ミステリー謎解き要素」について、
ドラマとしては、えーと、正直元々の原作からして「謎解き(というかウンチク)」部分がメインでドラマ部分は薄いと言うか、正直ちょっと御都合主義と無理無茶が目立つものだったのですが、
映画では更に、人間描写が全然出来ていないため、正直ドラマとして成立してない気もします。「ドラマ」と言うより「ダイジェスト」を見た印象。

ミステリー謎解き部分(ウンチク)としては、えーと、謎解きの面白さもまた映画ではとても薄味です。
「謎の発生」と「解決」がほぼ同時に一息で描かれてしまうので、「謎解き映画」と言うより「参考書的な教育番組」のようになっていました。
まあ、映画という形式自体がこういう「謎解きの面白さ」を描くには必ずしも向いてない媒体だという気もしますけどね。
その辺を映画のメインにしちゃったら、それこそただのTVの特集番組と変わらなくなりますし。
ただ、その辺の事情を考えても謎解き描写はやっぱり物足りないかとは思います。やっぱり詰め込みすぎなんですねえ。

「図書館」の場面を無くして「携帯」にしたのは、時間短縮の為には上手いやり方だったと思う反面、
「その程度の検索で解ける謎なのか」と「謎」の重みが軽くなっちゃった気も。
あと、これは原作からしてそうなのですが、最後のクリプテックスの謎解きは「ニュートン」の名前が出れば、多くの人が真っ先に「アレ」を思い浮かべるのではないかなーと思いました。
チョロいよティービング。

宗教部分については、まあ、後の時代に編纂された書にその時代の編纂者の意志が入り込むのは当たり前だし、
結婚や子供の件も、もし本当にそうでも特に有り得ないとは思いませんが、
信者でもなく詳しくもない身で、あまり無責任な事を言うのも何なので止めときます。

元々の原作の受けたところは、宗教的なウンチクを上手く「娯楽的な読み物」としてまとめた所だと思いますが、
映画は、「ドラマ・謎解き・宗教」の各種要素を取捨選択せずにゴッタ煮のままで無理矢理全部詰め込んでしまった結果、各方面に中途半端な物になってしまったと思えます。
これは仕方ない気もしますけどね。

読み返してみるとマイナス的な事ばかり書いてる気がしますが、楽しむことは楽しみましたよ、ホント。普通に。
欠点・弱点は多い作品だと思うけど、娯楽映画としては酷評するほどに酷いものとは思いません。あまり持ち上げる気も無いですけど(^^;
(この映画の場合、映画としての出来だけで語ってもらえない部分も多いでしょうけどね)

建物や、クリプテックスなどを映像として見れたのは面白かったです。

原作既読者としては、とりあえず小説で文章だけで示されていた物が映像で確認出来たってことでの満足感ゆえに、評価が甘くなってるってのはあるかも知れませんね。
映画を見た、というより確認作業的満足感?(^^;
まあ、最初に書いたように既読の身としては公正な判断は出来んですわ。

公式サイト

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