スーパーマン リターンズ(映画)
(ブライアン・シンガー監督)
別名「帰ってきたスーパーマン」
19年ぶりのスーパーマンの新作で、リメイクではなく、きっちりこれまでの映画シリーズの続編として作られています。
ただしストーリー的には旧シリーズの2・冒険編の後のようです。3・4は考慮してない…のでしょうか? (4は見てないのでよく分かりません。)
一応自分の鑑賞歴は、シリーズ1〜3は子供時代に見て結構内容も覚えていて、
1は先日TVでやっていたのを再見しました。4とスーパーガールが未見。
以下ややネタバレなので注意。
5年間地球を離れていたスーパーマンが帰ってきたところ、地球では事件が増えてたり、
想い人のロイス・レーンが子供を作って他の男と結婚を控えてたりした、という状況です。
スーパーマンの続編として、「ヒーロー物」として実に直球な作りで素直に面白かったです。
昔ながらのテーマ曲にはやはり胸が熱くなり、鑑賞後も気持ちよく劇場を出ることが出来ました。
監督はX-MEN1・2の人で、ヒーロー物の映画化には流石に手慣れた様子。
154分の時間の長さが気にならなかった良作です。
映画はかなり旧作を踏襲していて(制作者の愛が籠もっていて)、
旧作ファンであればかなり楽しめるのではないかと思いました。
クラシカルな世界観を保ちつつ、随所に旧作へのオマージュを挟んでいてニヤリとさせます。(「飛行機~」のセリフとかがまたニヤリ)
そして、その一方で現代的な要素も盛り込み、最新のSFXでスーパーマンが立ち向かう事件のスケールも広げて、“今の時代”にスーパーマンを作る意義を感じさせる映画として仕上がっていると思えました。
ただ、旧作を知らない世代にこの映画が受け入れられるかどうかは自分には分かりません。
やはり、旧作ファン向きの映画には違いないでしょう。設定の説明もあまりされてませんし。
ですので、旧作の1は復習しておいた方がよさそうです。
出来れば2もでしょうね。(ロイスとの仲のあたりとか)
それでも、旧作を知らないと全く理解できない、と言うことも無いのではないかとも思いました。
確かに説明は少ないですが、元々が割とベタな、と言うより「ヒーロー物の典型的基本」と言える設定ですし。劇中のセリフから推測は出来ると思いますし。
最低限、
・スーパーマンとロイスは元いい仲だった
・スーパーマンはクリプトンナイトが弱点
・レックス・ルーサーは宿敵
が理解できれば概ね大丈夫ではないかと。
主役のクラーク・ケントを演じるブランドン・ラウスは素晴らしいハマり役でした。ホントスーパーマンですよこの人。
今の時代でもあくまで「土地」にこだわるレックス・ルーサーもニヤリでした。
ちょっとネタバレですが、「あんな土地はいらねー」と思いました(笑)
ヒロインのロイスとの恋愛劇は、ロイスがスーパーマンを「待ってなかった」あたりが実に現代的。
そりゃあ5年もほっとかれたら普通はフラれますよ。
想い人に他の相手が出来ていたりする展開は最近の「スパイダーマン2」を連想しましたが、
今作ではロイスも相手役も大人なので、スパイダーマンのMJに感じたようなモヤモヤ感があまり感じずにすみました(笑)
ちなみに、ロイスの相手役の人はX-MENのサイクロプス役の人と言うことで、
いい人なんだけど、微妙な可哀想感がサイクロプスと被ります(笑)
劇中で描かれる「スーパーマン不要論」はもう少し突っ込んで欲しかった気もしました。
まあ結論をぶっちゃけると
『お父さんは子供の宿題を手伝いすぎても駄目だけど、子供の手本にはならないといけない』と言うことか?(超意訳)
スーパーマンの衣装がちょっとバージョンアップしていて綺麗になっていました。
最近のスパイダーマンみたいな生地で通気性の良さそうです。
ところであのコスチュームって、スーパーマンの育てのお母さんの手作りじゃなかったっけ?(これってアメコミ版だけの設定でしたっけ?)
器用だなあお母さん。
20年近く前の時代から約「5年後」くらいのはずですが、デイリー・プラネット社ではパソコンや液晶テレビが使われているのはご愛敬です(笑)、携帯電話も出てますし。
飛行機事故のシーンでは、先日「ユナイテッド93」を見たばかりと言うこともあって、さすがに揺さぶられました。
所々で9.11を連想する要素が織り込まれているのは、やはり「今」の映画です。
それにしても飛行機シーンのロイスは頑丈です(笑)
今作では悪人が結構死んじゃってますよね。そのあたりがちょっと残念。
「スーパーマンの子供」問題については、スーパーマン - Wikipediaで「 地球人の体は彼から放出される精液弾により容易 に破壊されてしまうのでロイスとの間に子どもを作る事は物理的に不可能」とありますが、これって本当に公式設定なんでしょうか?(笑)、
検索してみると、ara.logさんの記事で「スーパーマンの子孫存続に関する考察」がラリイ・ニーヴン著の「無常の月」という本(トンデモ本?)で書かれているがとのことですが、もしかしてwikiで書かれたことの元ネタってこの本なのでしょうか?(^^;
その辺はさておき、映画については、2で一度スーパーマンが人間化した時に出来ちゃったと考えればいいんですかね。
(2を見たのはかなり前なのでウロ覚えですが)
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