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2006年8月22日 (火)

ゆれる(映画)

(西川美和監督)


田舎を出て東京で写真家として成功した弟・猛と、
田舎で偏屈な父と家業を継いで暮らす温厚な兄・稔。
彼等は幼馴染みの女性・智恵子と3人で思い出の渓谷を訪れるが、
そこで兄と吊り橋を渡っていた智恵子が橋から落ちてしまう。
これは事故なのか事件なのか、公判が進む中で兄妹の関係もゆれていく』


と、いう話。ちなみに邦画。
タイトル通り、吊り橋のようにゆれまくって変化していく兄弟の内面と関係性を描いた心理劇です。
相手に対しての感情が変化するとともに、事故の記憶までもが(当人の自覚・無自覚に関わらず)揺れ動いていきます。
兄妹2人の(必ずしも分かりやすく描かれるとは限らない)内面の細かい描写がとても目を引きつけられる映画で、
そして「記憶」というものの曖昧さがとてもリアルに感じられる、何とも複雑な気持ちにさせられる作品でした。
面白かったですが、自分的には重い気分が残りました。この映画が「好きかどうか?」と聞かれればちょっと悩みます。

結局「真実」はどうだったのでしょう。
弟が最後の最後に辿り着いた結論が本当に真実だったのか、
だとしたら、ラストの兄の表情は正直しっくり来ないのですが、
それさえも人の感情のゆれ幅の内だと考えるべきなのか、
それともあれが「兄弟」というものなのでしょうか?
一人っ子の私には分かり難い事なのかも知れません。

弟の無軌道さと彼女の夢見がちで無邪気な残酷さに、途中までは正直嫌悪感を感じていましたが、
なかなか本心を現さない兄の内面が垣間見えてくると、印象も変わって見えたりします。
かなり周到な構成の作品です。兄の「背中」の演技が凄い。

劇場の音響のせいなのかも知れませんが、セリフが聞き取り難い所がチラホラあったのが残念です。

公式サイト

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