グエムル 漢江の怪物(映画)
(ポン・ジュノ監督)
監督・脚本は「ほえる犬は噛まない」「殺人の追憶」のポン・ジュノによる韓国怪獣映画で、
コメディとシリアスの混じった独特の持ち味は健在です。
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観光地である漢江(ハンガン)の河辺にいきなり怪獣が現れて人々を襲いまくり、ダメ親父の主人公の中学生の娘を丸飲みしてしまう。
怪物がウイルスを保有しているとして隔離されるダメ親父な主人公や家族達だったが、やがてダメ親父な主人公の携帯に娘から助けを求める電話が入る。
頼りにならない軍や警察を尻目に一家の奮闘が始まるのだった…
という話。
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まあB級です。紛れもなく。そしてなかなか楽しいB級です。
怪獣や家族愛やアメリカ批判や社会問題やらがアレコレと入り混じりまくっていて、映画としては迷走しているとも感じられたり、中盤がやや冗長で繋ぎが悪くダラダラしたりもしましたが、
エンターテインメントとしては頑張っていてまずまず十分面白い映画かと思いました。
怪獣はホルムアルデヒドで突然変異した両生類だか爬虫類だかよく分からないバケモノです。、
乗用車程度の「怪獣」と呼ぶには小さめの大きさですが、人間と組み合わせて画面に収めるには手頃なサイズで、「臨場感のある恐さ」を演出するには大きすぎない適切な大きさだと思いました。
あのくらいのバケモノがごく普通の町中で暴れる様子は、いい意味での“日常性を残した違和感”があって絵的に楽しかったです。
品が無く、かつ気持ち悪すぎないデザインは良いものかと思います。
あまり強い怪獣では無いですが、なにせ怪獣に立ち向かうのが「単なる家族」ですから、この位の相手がちょうど良いのではないかと。
全体的になんと言いますか独特な味のある作品で、
主人公のダメ人間っぷり(親父が死んだ理由は酷い)や家族たちのヘタレっぷりや不死身っぷり(例外あり)などは、いきすぎた演出がいっそ清々しい程です。
活動家が火炎瓶で怪獣に対抗するあたり(そして対抗しきれないあたり)がまた。
警察やアメリカの無能っぷりや肝心なところでの登場しないっぷりは笑えるほどでした。露骨だなあ(^^;
■心底どうでもいい話ですが、このタイトルを聞いてると活用形とか考えたくなりますね。
ぐえむらない・ぐえむります・ぐえむる・ぐえむるとき・ぐえむれば・ぐえむれ!
■「夜中に女子中学生を与えてはいけない…」
凶悪なぐえむりんになってしまうっ(;゚д゚)
■映画を観た後で知りましたが、WX3パクリ疑惑なんてのが出てますね。真偽は知りませんが。
WX3は観ていて、パトレイバーもサンデー連載時から読んでいましたが、観ている間は全然思いつきませんでした。
話の方向性は真逆くらい違うしモンスター設定も定番のものだし、
デザインは言われてみれば確かに似てますが、乳がなかったし(そこかよ(・e・))
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