イルマーレ(映画)
(アレハンドロ・アグレスティ監督)
ポストを通じて2004年と2006年で手紙をやり取りする時間恋愛物。
2001年の韓国映画のハリウッドリメイクです。(韓国版の感想はこちら)
ハリウッドリメイクにあまり期待感を感じないため、あまり見る気はなかったですが、ラストも含めてオリジナルと大分違うらしいと言う事で、また評判もいいようなので興味が沸きました。
で、なかなか良く出来ていたと思います。湖の家やシカゴのロケーションもいい雰囲気で魅力的。
「時間物」としての結末はオリジナルよりもすんなりと受け入れられました。韓国版は少々ラストが納得いかない所もあったので。(韓国版ラストでは主人公はヒロインに変質者としか思われないと思う)
タイムパラドックスを考えるとオリジナル版以上に思いっきり矛盾が生じてますが(主人公の事故が無かったらそもそも文通が始まらないやんか、とか)、しかし「木が生える」時点でこの作品ではタイムパラドックスは深く考える必要はないかと思いました。
二つの時代を連動的に描く演出は素直に面白かったです。
ですが、一つだけどうしても気になったのは
… モーガン氏のフラレっぷりがあまりに哀れすぎです。しかも2回も(^^;(苦笑)
まあ、そもそも性格の合いそうもない2人が何故つき合ったのかも謎だと思いますが(^^;
うまく「心の透き間」に入りこんだんですかねえ。
湖の上に建つガラス張りの家が大事な舞台になりますが、カーテンも無く周囲から家の中がスケスケなので、“家庭内裸族”の人には厳しい家だと思いました。自分は住めません(笑)
オシャレだけど、断熱性の悪そうな家だなあと。寒いわけだよ(^^;
韓国版ではセラムンのポスターが出てきたりヒロインの仕事が声優だったりしたけど、その辺りは「オシャレ」に作り替えてきたなあと思いました(笑)(今回のヒロインの仕事は「医者」)
恋愛観の描き方も韓国版よりも情熱的と言うか肉感的・野獣的で、色々と「お国柄の差」を感じたのでした。
“本”の行く末についての主人公の行動を考えるとちょっと笑えます。
わざわざマンションの工事中に潜り込んで隠したんでしょうねえ。
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コメント
でんでんさん、初めまして。
韓国版大好きな私としては、あまり期待せずに観てきました。
が、それ以上にひどくて、疲れてしまいました(-_-;)
(悪い意味で)時間が離れているのにそれを感じさせないなんて、この設定が生きていないような気がしました。もっとも、タイムパラドックの事を考えていないようなので、仕方ないのかもしれませんが。
デートシーンにしても誕生日のシーンにしても、ラストシーンにしても不満は一杯です。
建物も実用性を考えなければ格好いいし、木のシーンもその瞬間だけを考えれば感動的だけど、それではあまりに子供だましのような気がして・・・
二人ともよく出演する気になったなー、と思いました。
投稿: けん | 2006年10月10日 (火) 23時36分
はじめまして。
片方に思い入れが強いと他方が厳しかったりするでしょうねえ。
特にこの映画は本当に「国民性の差」がよく出て、アメリカ版では「情感」とか「切なさ」みたいな概念はやはり少ないのかなあと興味深かったです。
あの建物は、遊びに行くならいいけど住むのは嫌だと思いました。
夏暑くて冬寒そうです。
投稿: でんでん | 2006年10月11日 (水) 00時59分