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2006年11月28日 (火)

トゥモロー・ワールド(映画)

(アルフォンソ・キュアロン監督)

“世界中で子供が生まれなくなってから18年経った2027年の近未来”を舞台にした映画ですが、どういう映画かと言うと少し説明しにくいです。
暗い未来を描いた退廃的未来SF(アンチユートピア物というのか)なのですが、
状況設定や描写を(あえて?)具体的に描いていないこともあって、SFと言うよりは寓話的・ファンタジー的に思えました。
編集子さんも書かれてましたが、宗教的な要素がチラホラ見受けられることで一層寓話的になっていたかと。(なにせ飯屋の話ですし)
ひとことでこの映画を説明すると
世紀末救世主伝説と言うのが適当でしょうか。
(合っているような激しく間違ってるような)

映画としては、ストーリー面ではネタ的にはタイムリーですが、正直展開にはあまり新鮮味は無く、特筆するほどには面白いとは思えませんでしたが、映像面での臨場感は高く見応えがありました。
全般に漂う退廃的な空気感や、特に終盤の8分間カメラ切り替え無しの戦闘描写は見事でした。
自分がその場所にいるかのような“臨場感の高さ”は確かにこの映画の武器かと思います。

ただ、この「臨場感の高さ」は「手持ちカメラ」での撮影が大きな要素であるわけで、
ずーーーーーーーーっとカメラが揺れている為、人によっては辛い映像だったようです。妻はかなり「酔った」ようで気分が悪かったとのこと(^^;

映画での状況について、
子供が誕生しなくなれば、確かに人々の心は荒れるでしょうが、
世界中の国家が暴動やテロで壊滅した中で、“イギリスだけが”無事(でもないが)に残っているという状況設定は不思議でした。
「島国だから他国の影響が少なかった」と言っても、日本だってそうだしなあ。(日本なら一般人は武器も持ってないし)(逆に武装が貧弱だから駄目ということか)
「ヨーロッパの中で」という設定なら納得するんですが。

ちなみに、監督は「ハリーポッターとアズカバンの囚人」の人で、成る程、ダークな雰囲気が板に付いていると思いました。

退廃的なイギリスの光景を見ていると、「28日後…」の雰囲気を思い出したりもして(笑)
また、エンディングにはゴダイゴの「ビューティフルネーム」が似合うと思いました(笑)

公式サイト

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