マリー・アントワネット(映画)
(ソフィア・コッポラ監督)
マリー・あ~るトワネット…
まりい・アントワネットも考えたわけですが。
★
14歳でオーストリアからフランスに嫁いだマリア・アントーニが18歳でフランス王妃になり、やがてフランス革命で逃げ出すまでの話。
ギロチンまではいきません。
正直中途半端な所で唐突に終わってしまった、と思えましたが、
幽閉以降の部分は制作者の描きたい所では無かったのかも知れません。
現代人から見れば「アホか」と思えるような宮廷内での生活の中に、外国から放り込まれた“一個人”としての彼女を描こうとした映画なのだとしたら、あそこで切るのも有りなのかも知れません。そもそも結末は多くの人が知ってる話ですし。
一般的に伝えられるような誇張された悪女ではない、等身大の女性としてのマリー・アントワネットを描こうとした作品なのだと思います。
普通なら目玉になりそうな『スウェーデン軍人のフェルゼン伯爵との恋』部分もあっさり流されたり、宮殿以外の市民の様子が全然描写されないのも、「制作者の描きたい部分」が「ヴェルサイユにおけるマリー個人」にあると考えれば分からないではありません。彼女個人を十分に描写出来ているかどうかは意見が分かれる気もしますけど。
彼女の生活や心情(直接的ではないですが)を中心に描写された映画ですが、
“ストーリー”という面では、正直物足りませんでした。
ストーリーよりもマリーのキャラクター描写や、華やかなドレスやお菓子や靴や髪型やらが延々と描写される映画で、ストーリーよりも映像自体を楽しむべき映画かと思います。
従って、ドレスや靴や髪型やお菓子に興味が持てないと辛いかも知れません。
…すみません。正直その辺りは自分には退屈でした。
映画は123分ですがストーリーの単調さもあってかとても長く感じました。
妻は楽しんでいましたし、女性向きの映画なのでしょう。
音楽はポップミュージックでマリーの心情を盛り上げ、服装なども(自分にはよく分かりませんでしたが)比較的現代的なものらしく、
「当時のフランスの様子を忠実に再現した映画」では無いようです。
過去を舞台に現代的エッセンスを融合して新しい物を描こうとしたのかも知れませんが、
かといって「ロック・ユー!」ほどにハジケてもいないので、やや中途半端な出来に感じました。
ノリは良かったと思いますが。
実際のヴェルサイユ宮殿を使った撮影は美しく、興味深く思えました。
宮廷内での生活は現代人から見ると実に馬鹿馬鹿しくも映るもので(まあ、誇張して描かれてるわけですが)、
「文句があるならヴェルサイユにいらっしゃい」と言われても行きたくないなあと思ってしまいました(笑)
いえ、観光でなら一度行ってみたいんですけどね。
キルスティン・ダンストのマリーは悪くなかったですが、14歳には見えないですねえ(苦笑)
登場人物が全員英語をしゃべってるのはご愛敬でしょうか。英語が苦手な自分ですら違和感がありましたが(^^;
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