スパイダーマン3(映画)
(サム・ライミ監督)
「スパイダーマンヨ」(←友人談)ではないらしいですよ?(笑)
今作も「2」と同様にオープニングで前作の主要な展開が描かれる親切設計で導入から入りやすくてグーでした。
さて、ニュー・ゴブリン、サンドマン、ヴェノムといった3体もの敵と戦う今作は、さすがにやや詰め込みすぎにも思えましたが、
シリーズで通して描かれてきた“等身大の青年ヒーローの成長物語”の姿勢は本作でも一環していて、きっちり楽しめました。
「なんで実験施設に外部の人間が簡単に入れるねん」とか「あの実験施設は監視とかしてないのかよ」とか「ペンダントは何故に(略)」とか「知ってるなら早く言えよ(反転)執事」とか、
今作でもやっぱりツッコミ所は多いですが、そのへんはご愛嬌で(笑)
今回のテーマを一言でぶっちゃければ『人を呪わば穴二つ』と言いましょうか、
真面目に言えば『復讐と赦し』ですね。
「2」で主人行・ピーターが父を殺した敵だと知った(誤解だけど)ハリー・オズボーンを初めとして、3つもの『復讐』が絡み合う話になっています。
ピーター自身も、とある理由で「黒スパイダーマン」という新たな力を手に入れたタイミングで、1作目での“おじさん殺しの真犯人”を知ったりして、「復讐」と「強大な力」に囚われていくわけですが、
…このあたりの「復讐か、赦しか」の話は、911後の戦争を体験したアメリカに向けて語られているんだろうなあと思いました。
また、出てくる人物がどいつもこいつも自分勝手なあたりも、とてもアメリカ人らしいなあとも(笑)
特に前半のMJの「自分のことしか考えてません」っぷりはやっぱりヒドイ(笑)、中盤以降は彼女にも同情してしまったりもしましたけどね。
ハリー・オズボーンはまだしも、とある敵の逆恨みっぷりもヒドイし、「力」に呑まれたピーターの浮かれポンチっぷりも中々のものでした。
そんな映画の中で、“ピーターのおばさん”と“家主のおっちゃん”の2人だけがオアシスだったかと(笑)
アメコミアクション物としては、序盤・中盤から惜しげなく“VSニュー・ゴブリン戦”“VSサンドマン戦”が本作らしい縦横無尽のアクションで描かれて、まさに「俺は最初からクライマックスだぜ!(Cモモタロス)」という感じ。
最後の戦いもジャンプ漫画的な展開が実に熱かったですな。フェニックス一輝と言うかヒュンケルと言うか(笑)
ただ、詰め込みすぎゆえに、個々の要素の掘り下げはどうしても物足りなくなってしまったとも思いました。
特にサンドマン周りの描写と決着の付け方はちょっと納得がいかなかったかと。
悪意がなかったのだとしても罪を償う事は必要だし、現金輸送車やらを襲ってる時点で「俺は悪人じゃない」と言われてもなー 思ってしまいました。
サンドマンになった時点で(ヴェノムのように)性格にまで影響を受けてる…わけでもなさそうだったしなあ。
しかし、三部作として色々な因縁にも決着がついて満足度は高かったです。(ハリーは殺さなくてもいーじゃんとも思いましたが、原作通りなんですかね?)
と言いつつ、なんだか六部くらいまでやるという話も見ましたが、続くんですかね?
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コメント
次はスーパーマーケットの店員になったスパイダーマンが過去にとばされて悪霊と戦います。
投稿: くらげ兄くん | 2007年5月 5日 (土) 06時30分
↑えっ、スーパーの店員に?!ほんと?
ピーターって、大学の理系の研究室にいるのに、なんで新聞社(文系)?!だったり、スーパーの店員なの?!
家庭教師とか代ゼミの講師とか、あるのにね〜。
あの最後の戦いって、ジャンプ漫画的でしたか、なるほど(笑)
サンドマンの改心には途中経過が無くて、 私も”いつから、そうなん?”とビックリしてしまいました。
砂がサラサラッと流れて、去って行く様子は哀しげでしたね。VFX、お金かかってましたね〜。
投稿: あん | 2007年5月 5日 (土) 10時50分
>くらげさん
元ネタが分かりませんが、信じますよ?w
>あんさん
サンドマンは描写がかなり物足りないですが最後はちょっと切ない雰囲気ですねえ。あれからどうするんでしょう。
とりあえず、ぶつかり合ったライバルが仲間化するのは往年のジャンプ漫画のお約束でありました。(今でもそうか)
投稿: でんでん | 2007年5月 6日 (日) 23時59分
元ネタは監督つながりで「キャプテン・スーパーマーケット」です。
「死霊のはらわた3」のはずですがホラーじゃなくてバカ映画になってます。
弟がスプラッター映画好きだった影響でサム・ライミといえば未だにB級ホラーを思い浮かびますね。
投稿: くらげ兄くん | 2007年5月 7日 (月) 20時38分
なるほどー
投稿: でんでん | 2007年5月 7日 (月) 21時40分
通りすがりの原作ファンですw
原作話をちょこちょこと。
・3に出てきたグエンは原作ピーターの恋人。原作では1のラストバトルの元ネタの話で死亡。
・原作サンドマンはピーター叔父と関係ないので、普通に捕えられてその後政府のエージェントになったり
・ヴェノム初登場時にはピーターはすでにMJと結婚済み。原作のヴェノムはマッチョ。
一時は主役タイトルももらうほどの人気キャラになるが、中の人がガンで死亡。
・オズボーン父(初代ゴブリン)は実は生きてる。2009年現在アメリカ大統領w
・ピーター正体公表→メイおばさんが撃たれる→正体公表からの一切を無かったことにする代わりに
MJとの結婚も無かったことに、という悪魔との取引が行なわれ設定変更w
映画にはどれだけ反映されるのやら。
投稿: Rim | 2009年10月25日 (日) 03時16分
4作目は来年公開予定でしたっけ。
原作をどれだけ生かすかは分かりませんがどうするんでしょうねえ。
投稿: でんでん | 2009年10月25日 (日) 10時50分