バベル(映画)
(アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督)
ここ数週は休日出勤続きで映画に行けない日々が続いてましたが、ようやく代休が取れたので(今更ながら)観てきました。
まだ少々気分が疲れているので、本当はテンションが上がる映画が観たかったですが、
バベルは今週で公開が終わってしまうので仕方なし(^^;
映画は2時間超の時間(143分)を退屈する間もなく引っ張ってくれて楽しめましたが、
重い作品ですのでやっぱりテンションは下がりました(苦笑)
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モロッコ、メキシコ、日本という3つの国(厳密に言えば+アメリカ)を舞台に、
“一丁の銃”で繋がった4つのエピソードを少しずつ交互に(時列をずらして)ザッピングしながら描いた群像劇です。
“バベルの塔”の伝説が示すように“言葉を分けられた”人々のコミュニケーション不全による悲劇の連鎖を描いた作品ですが、
“言葉の壁”によるものと同等以上に『想像力の欠如』による悲劇を強く感じました。
どいつもこいつも事態を“悪くする方、悪くする方”ばかりに行動してくれて、その愚かさがなかなかにストレスを溜めてくれます(^^;
同監督の「21グラム」に比べれば「救いの無さ」度ではマシだった気はしますけど。
このザッピング構成は「21グラム」でも使われていた手法(自分は未見ですが同監督の「アモーレス・ペロス」も同じ手法だとか)だけあって、流石に手堅く“よく出来て”いたかと思います。
ただ、4つのエピソードをまとめるために、ちょっと「話を作りすぎている」とも正直感じましたし、
「21グラムとやってることが変わらないなあ」とも思いましたし、
日本パートなどは他エピソードとの繋がりも弱くちょっと浮いているように思えたりとか、“不満点”とまでは言わないものの、少々しっくり来ない部分もあったんですけどね(^^;
しかし、「日本パートの浮き具合」などは、作品内でのエピソード毎のバラエティ感等には一役買っていましたし、それはそれで悪くはなかった気もします。
以下、少々ネタバレ(注意のこと)
育てた子に「悪い人なの?」と言われるのは辛かろうなあと。
あのくらいの年齢の子だと、警察は知人以上に“無条件で正しい物”かも知れないなあ…
親子で行くと気まずい映画だろうと思いました。
あんなにもろにでるとは;
噂になっていた『ポケモンショック』のディスコシーンは確かに点滅が激しすぎで、気分が悪くなる人も出るかも無理はないでしょうねえ。
観る側の自衛心も大事だと思いますが(^^;
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コメント
おお、ついに観に行かれましたか?
自分も同じ聴覚障害者なので、あの女子高生の行動には抵抗を感じることが多かったです。
自分の感想はこちらに書いております。
http://hankyu-taiga.tea-nifty.com/blog/2007/06/post_0784.html
投稿: 大河阪急 | 2007年6月 9日 (土) 16時15分
確かに「ああいうものだ」と思われては、と心配にはなるでしょうね。
実際に見てそのように思う人は普通はいないと思いますが。
やはり日本編の部分は特に「ありえない」度が高い気がします。
投稿: でんでん | 2007年6月 9日 (土) 22時41分