ヘアスプレー(映画)
(アダム・シャンクマン監督)
1962年のボルチモアを舞台に、
ちょっとおデブな女の子トレーシーがローカルTV番組のダンサーとしてデビューするも、
プロデューサー母娘の妨害を受けつつひたすら前向きに頑張る話。
ミュージカルで全編歌い踊りまくりなコメディ映画です。
(なのでそもそもミュージカルが苦手な人には向かないかと)
なお、1987年の映画がオリジナルのようですがそちらは未見です。
ツッコミ所は感じる物の、ひたすらポジティブで楽しい映画でした。
差別問題など重いテーマもあるのですが、その解決方法は極めて脳天気でファンタジックです。
ストーリーもとにかくシンプルで予定調和なので、とにかくシンプルに歌と踊りを楽しんでしまえば良い映画かと思います。
差別問題の解決があんないい加減でいーのだろうか、とも考えてしまいますが、
つまらない差別意識にこだわらない主人公の脳天気さは素直に好感を持って良いものかと。
(警官に暴力の口実を与える件とか)行動があまりに考え無しすぎるとは思いますが(苦笑)
主人公のトレーシー(ニッキー・ブロンスキー)は愛嬌と味があって良かったです。
そして、主人公の“母親”を演じるジョン・トラボルタが凄いですな(笑)
敵役のプロデューサーも、その妨害行為があまりに身体を張っていて、妙に憎めません。
悪役も嫌みがない気持ちいい映画だったと思います。
ところで、今のアメリカでは肥満は問題視されているかと思っていたのですが、今の映画で「肥満も個性のうち」と軽く肯定して済ましてしまうのはちょっと意外でした。
(アメリカで「肥満は自己管理能力を疑われる」というのはホワイトカラーだけの話なんですかね)
そして、あまり細かいところにこだわるべき映画では無いと思うんですが一つだけ。
タイトルにもなっている“ヘアスプレー”が時代の象徴的に扱われていて、作中でもスプレーを吹きまくりなんですが、
そのたびにやはりどうしても『フロンが、フロンが』と言う気持ちになってしまったりはしました(^^;(1960年代のスプレーがどういうものか軽く調べても分かりませんでしたが)
何故今の時代に映画化してヘアスプレーをあんなに前面に押し出すかなあ;
リメイクで仕方ないのかも知れませんが。
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コメント
自己管理能力か・・・国によっては太ってる人は金持ちに見えると言う国もあるのに。
投稿: ゆざいちょ | 2007年10月27日 (土) 23時31分
まあ国や集団によって常識は変わりますよね。
投稿: でんでん | 2007年10月28日 (日) 00時06分