グッド・シェパード(映画)
(ロバート・デ・ニーロ監督)
1961年のピッグス湾事件での失敗によりCIAの情報漏れが疑われ、CIAは存亡の危機を迎える。
作戦の指揮をとったCIAベテラン諜報員エドワード(マッド・デイモン)は自分の元に届いたテープと写真を元に調査を開始するが…、という話。
主題としては仕事(国家)と家庭の板挟みになっていく男の悲劇を描いた映画です。
ちなみに『グッド・シェパード』とは『良き羊飼い』の意味だそうで、国家の羊飼いということか。
正直前半は地味で淡々としすぎた展開で眠くなりましたが(167分と長い映画ですし)、中盤以降は段々話に引き込まれていきました。
現在(1960年代のピッグス湾事件以後)と過去(1940年代のCIA創設時付近以後)という2つの時代を交互に進めながら事の真相に近づいていく構成が面白い、よく出来た作品です。
ただ、面白いことは面白いですが、非常にダウナーな気分になって落ち込む映画でした。
下手すれば人間不信になること請け合いです(^^;
とりあえず、ああいう仕事につく人は家庭を持つべきではないなと思いました。
人に人としての幸せを追求するなというのも酷な話なのですが、それだけに根本的に“ああいう仕事”の『無理さ・不自然さ』を感じさせられます。
と言うか、秘密の話をオープンな場所でするなよと思った(^^;
マッド・デイモンの陰鬱な仏頂面がとても印象的で、作品にとって効果的だったと思います。
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