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2008年4月12日 (土)

クローバーフィールド HAKAISHA(映画)

(マット・リーブス監督)

予告を最初に見たときに「これはネタバレされる前に観るべき映画っぽい」と思ったので、
以後は徹底的に情報をシャットアウトしていました。
おかげで無事に  映画だと知る前に観ることに成功。大正解でした。
(劇中の登場人物と同様に)情報無しの状態で見てこそ100%楽しめる映画かと思います。
ある意味ワンアイデア映画ですし、映画のジャンルを知ってから見るのでは楽しみ半減かと。

なので、未見の人は以下の感想は読まない方がいいと思いますが…、
ただ、「前情報無しで見るべき」映画でありながら、結構好みが分かれそうなのが困りものでしょうか。

とりあえず、女性よりは男性向けの映画だと思います。
あと自分は平気でしたが、「ブレアウィッチプロジェクト」のような「ハンディカメラ手振れブレブレ映画」なので、酔いやすい人にはお勧めしません。

以下、ネタバレ感想は「続きを読む」にて

映画はニューヨークが壊滅するほどのある大事件に対して、
(これまたブレアウィッチのように)一市民がハンディカメラで撮影した映像を第三者が再生した内容になっています。

徹底的に「何の予備知識も無い一般人」の目線(映像)で描写されますので、
“そこで何が起こっているか”もなかなか分からないし、分かり易い説明も一切ありません。

だ が そ れ が い い。

実際事件に巻き込まれている渦中の人にとっては事件の全貌など(後にならなければ)知ることは出来ないものなのですから、
疑似体験ムービーとして、大変に臨場感を楽しむことが出来ました。
ぶっちゃけ、最後まで見ても、明確な謎の解明なんてされないのですけど、
“よく分からないからこそ良い”、というタイプの映画です。

で、
以下、更にネタバレをはっきり書きますと

「ちゃんと予算をかけて、コメディ色を廃して真面目に作った『大怪獣東京に現わる』」ですね。
或いは「一般市民視点で描いた『GODZILLA』」と言えば直接的でしょうか。(場所もニューヨークですし)
「(元)男の子向け」で「怪獣映画に慣れた日本人向け」の映画かと思いました。

とは言え実際には、1998年に“アメリカ最強映画”として撮られたGODZILLAとは決定的に違う映画になっているのですが、
それはやはり、2001年の9/11以後に撮られた為でしょうね。
“自国本土に理不尽な被害が出る”ことが実際にあり得ることをアメリカが実感したからこそ出来た映画なのでしょう。
怪獣が倒されることなく理不尽に終わってしまうあたり、ダークな臨場感を味わったままで劇場を出ることが出来る映画になっていました。


以下は気楽なツッコミとか。
・カメラマンの空気の読め無さっぷりがリアルに嫌だ(笑)
 まあ、こういうキャラクターだからこそ、あの状況であそこまでカメラを回し続けられるんでしょうけど。
・普通あんな状況で、あそこまで撮影なんか続けられないですよねえ。(初めてカメラを触った素人のくせに)何というプロ根性!(笑)
・まさに『彼は最後までカメラを離しませんでした』の言葉を体現したような男だ(笑)
・プチ怪獣(或いは怪獣についてた蚤?)はレギオンぽかったですねー。舞台も地下鉄線路だし。
 エンディングといい、やはり日本の怪獣映画を意識してるんでしょうねえ。
・ラストの映像が皮肉だなあ。
・しかし、ラスト映像で「飛沫」が映っているらしいのは、帰ってから人様の感想を見るまで気付かなかったですよ。うぬう。
・序盤、「事件」が起きるまではちょっと退屈しましたが、それも「映画全体の臨場感」を高める為には必要なものだったと思います。
 そのあたりで人間関係も分かるわけですし。
・あー満足した。

・でも続編はいらないなあ。これ一本で完結してるじゃないですか。
・怪獣の正体とか怪獣を倒せたかどうかとかは正直この映画にとってはどうでもいい話だと思います。
・この映画の主人公は博士でも軍人でも政治家でもないし、あの怪獣は一般人にとっては災害みたいなものですから。
・ネットで感想をチラホラ見ると、やはり好みの分かれる映画であるらしく、
 『一般人視点で謎が明かされないままなのが素晴らしい』と絶賛する人と、
 『説明不足で謎が明かされないのが嫌』と怒っている人が綺麗に分かれていて面白いです。

公式サイト

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コメント

ホント、ネタバレされる前に観るべき映画ですよね(笑)
遊園地の座席系アトラクションのように、楽しみました。臨場感はたっぷりでした。
今はもう、あまり覚えてないんですが(笑)

投稿: あん | 2008年4月14日 (月) 08時17分

ワンアイデア命な映画ですから、知らずに見たい映画ですよねえ。
正にアトラクション的疑似体験映画で、見ている間だけ楽しめればいい映画かと思います。
後にはあまり残らないんですが(笑)

投稿: でんでん | 2008年4月14日 (月) 20時28分

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