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2009年2月11日 (水)

ベンジャミン・バトン 数奇な人生(映画)

(デビッド・フィンチャー監督)

老人として生まれて年をとる毎に若返っていく男の人生の話です。
リアルな描写の中に一つだけ嘘を加えたファンタジーという、個人的に好きなタイプの作品だったので期待していました。
映画は期待に違わぬ出来で、167分の長さが気にならない(長さに気付かない)名作でした。

一人の男の一生を描くだけあって、1918年から現代までの長い時間を追っていきますが、
それぞれの時代描写が(実際どれくらい正確かは私には判別出来ませんが)地味にリアルに描かれていて臨場感を高めて、
そして周囲皆が歳をとっていく中で(見た目)若くなっていく主人公の描写が映像的にも良く出来ていて面白かったです。

隣人や好きな人が老いていく中で主人公一人は若返っていくという「同じ時間を生きられない」運命が描かれていますが、
フィクションだとたまに“一方が不老不死”とか“一方が超長寿”なカップルなんかもありますが、
それをリアルに突き詰めていくとかなり辛い状態だなあと思えました。
2人の人生の中で互いの歳が釣り合う僅かな時間の貴重さ尊さが切なく印象深かったです。

以下ややネタバレですが、

主人公の後半の行動は、そうはしなくてもいいんじゃないかと少し思ったのですが(見た目が子供でも大人でも老いる事に変わりはないので)、
ずっと人と関わりながら社会の中で生きていくには『見た目』というものも影響は大きいよなあと思ったりしました。
子供の心境も複雑でしょうしねえ。

“カミナリ親父”(文字通り)がなんとも味がありました。

ところで、「小さい老人」として生まれたので最後は「大きいまま赤ちゃん的に」なるのかと思っていました。
実際それをやったらシュールすぎる映像になっていたでしょうけど(^^;

ところで2、「生まれつき80歳の身体」だったら、最初から寿命が決まってるようなものである意味恐ろしい…;

公式サイト

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