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2009年3月22日 (日)

ドラえもん 新・のび太の宇宙開拓史(映画)

(腰繁男監督)

最初に断りますと、自分は原作は読んでいますが旧映画版は未見。小学生時に見逃したままでした。
そういう立場の人間の感想と御了承下さい。

で、今作は、
悪くは無かったですが、正直「無難」以上の出来では無かったかなと。

「オリジナル要素」が今一有効に機能していなかったと思えました。
それというのはオリジナルキャラ(モリーナ)のことですが、
軽くネタバレを言いますと原作の某サブキャラの(汚れな)役割を代わりに背負わせて膨らませたキャラなんですね。
(そのキャラ自体も登場はしているのですが出番減少)
まあ、そういう役割を女の子の新キャラに変更する事自体は有りかと思いますが、
問題はそんなオリジナルキャラを肝心な「映画の感動どころ」の中心に据えてしまった点かと。
(更に言えば、モリーナがあまり好感度が高いキャラではなかった事も問題だったかと)

今作のメインゲストはロップルくんで、物語の主軸はのび太とロップルの友情のはずなのに、
感情移入先を分散させてしまったのでロップル・モリーナ両方ともに印象が薄くなってしまっていました。
キャラを膨らませる要素をプラスするならロップルか、せめて妹のクレムでやるべきだったと思います。

前々作の「新魔界大冒険」にもオリジナル要素の感動どころはあったのですが、
あれはメインヒロインの美夜子さんのキャラを膨らませる要素だったから、よりヒロインに感情移入させるいい方向に作用していたのですよ。
今作はその辺りを間違えて軸がぶれてしまったと思えました。

ちなみに、原作では登場していないドラミの出番も追加されているのですが、こちらはそれほど違和感はありませんでした。
何故なら、…ぶっちゃけ大した活躍をしてないからなんですけどね(苦笑)

後は軽く箇条書きで。

・原作を読んでた小学生当時は分かってませんでしたが、
 思ってた以上に細かい部分まで思いっきり西部劇テイストだったのだなあ。
・序盤の絵が頭身が妙に高くて手足が長くてちょっと違和感がありました。ドラえもんの足まで長いよ。
・自分は声や声優にはこだわりが無い人ですが、今回のクレムの声は流石に滑舌が酷かったかと。まともに台詞が聞き取れませんでした。
 おかげで別れのシーンの感動が台無しな感じ…

・コーヤコーヤ星に都会があっちゃ駄目だと思う。(トカイトカイ星は未登場)
・コア破壊装置のオチが変更されてましたが、ここは原作のままの方が面白かったなあ。
・原作からの追加・変更点の殆どがテンポを悪くしたり整合性を崩す方向にしか作用してると感じられたのが残念だったかと。
 自分が原作ファンだからそう感じるのかも知れませんが(^^;、
 変更部分が出るたびに原作の完成度の高さを再認識させられてしまいました。
・でも、「雪の花の保安官バッチ」は良かったです。

・チャミーはかわいかった。
・ギラーミンとのび太の対決は一応ちゃんと描かれてました。緊張感は正直低かった気もしますが。
 どうも全体的に演出が平坦だった気がします。
・次回作は海の話っぽい様子。「海底」か「南海」?
 と言っても南海の方は見てないんですが。

公式サイト

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