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2010年2月11日 (木)

涼宮ハルヒの消失(映画)

(石原立也総監督)

エンドレスでかなりテンションが落ちていたのですが、本作は隅々まで素直に楽しめるいい出来でした。
昨年「あらためて放送」の最期で映画化が発表された時は「あらためて放送は宣伝目的だったんかい」と正直微妙な気分になったのですが、
実際映画の出来が良いと現金なもので、作品最大の転換点である本エピソードを映画のクオリティで見られて良かったと思えました。
我ながら調子がいいものです。

また、「あらためて放送」は結局「1期最終回より以前」の話ばかりだったので、
やっと「新たな時間に進んだ」と言う新鮮な感覚を味わえて感慨深かったです。ここまで来るのに長かったですよ。

ちなみに、設定説明とかは無いので、TV版1期+笹の葉ラプソディは最低限見て(読んで)いないと話は分からないはずです。
完全にファン向けの映画ではあります。

原作を読んだのは大分前なので細かいディテールは忘れかけていましたが、上手く原作を一本の映画としてまとめていたと思います。
時間的にもちょうど良かったかと。
(憂鬱が約300ページをTV6回(120~130分位)だったのに対して、消失は約250ページで映画150分だったから、そもそもかなり余裕があったのね。)

時間に余裕があったため演出にも力が入っていて、キョンや長門に感情移入出来て良かったかと。
前半の「世界改変後」直後のキョンの描写などは緊張感が高く、怖さと痛々しさが生々しく伝わってくるものでした。
みくるや長門相手の、普段のキョンなら取らないような「それは止めとけ」と言いたくなるような行き過ぎた態度も、
いきなり自分の知る世界があんな状況になってしまえば、あのくらい動揺するのも無理もないと実感出来ました。
みくるや鶴屋さんに拒絶されるシーンの痛い事よ。

本作最大のポイントである長門については、
これがもう、とにかく切ないですよ、まったく。
想いが実ることが無いあたりや、「自分で」事態を収めることに協力してしまうあたりが実に切ない。
入部届を返されるところがまた;

ハルヒについては、重いシーンが続いた後での登場時の高揚感がいいですね。

そして今更あらためて言うまでもない事ですが、本作は「キョンこそが最大のツンデレ」であることが如実に現れた作品だったなと(笑)
キョンの自分との問答シーンが映像としてなかなか面白い形で再現されていたかと思います。ちょっと長くはあったけど。

ストーリーは大体原作通りだった(と思う)のですが、ラストの「屋上」での長門との会話やエピローグは変わっていて印象的だったかと。
屋上での「雪」は、旧OPでも使われてた、本来別のエピソードのものだったカットと上手く合わせて見せてくれて、嬉しい演出だったと思います。

ところで、この先TVで新シリーズがあるとしたらどーするんですかね。
TVでハルヒを見る人が皆原作を読んでるわけでも映画を見てるわけでも無いでしょうし、消失を見てからでなければ以後のエピソードは話が繋がらないだろうしなあ。
普通にTVで消失を放送してからやると考えるべきか。
まあ、新シリーズがあるのかどうか分かりませんが。

それより先に、原作の続きが出ないことにはなあ…(^^;

公式サイト

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コメント

今日みてきましたー。

丁寧に作られたいい映画でした。
長門好きな人は必ず見に行かないとダメだね。
屋上のシーンでは元凶はお前だとキョンにつっこみ入れたい。

続編は…どーすんだろうね。
助けに行くシーンもなかったし。
まあけいおん2期見るからいいけど。

投稿: くらげうんたん | 2010年2月14日 (日) 23時52分

長門ファンは必見ですよね。
屋上シーンはキョンが「仲間として」長門を大事にしてるのが切ないですよー。

続きは…、あるのなら今度は何年も待たせずに決めてほしいものです。

投稿: でんでん | 2010年2月15日 (月) 00時06分

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