借りぐらしのアリエッティ(映画)
(米林宏昌監督、宮崎駿企画・脚本)
人家の床下に住む小人の話。
思った以上にシンプルで小ぢんまりとした小品的作品で、特にヒネリも逆転も無く、ストーリーがどうこうという話ではありませんでしたが、
小人から見た人間の家の描写はとても楽しく見応えがありました。
そういう作品ですので、ジブリに「大作」を期待する人には向かないかも知れません。
自分としては、気負わずに見れば素直に楽しめるのでは無いかと。
ある意味、ジブリ版日常系アニメと言うべきか?(「かりぐら!」とか名付けてみる。)
舞台はやや古めの普通の人家ですが、小人のフィルターを通すことでスケール感が大きく変わり、新鮮でドキドキ出来る冒険の場に見えたり、あるいは恐ろしい試練の場にも見えたりして、とても新鮮でした。
大きく丸っこい“水滴”の描き方や、普通に見れば薄いだけでしか無い“両面テープ”のモチモチした感触など、大きさが違うが故の描写や。小人が生活する為の工夫など、ディテールに凝っていて興味深く見られました。
以下箇条書き。(ややネタバレあり、注意)
・小人から見た人間の巨大感が中々怖い。CMでも出ている少年の“顔”がかなりのインパクトがありました。怖いです。
・少年の肩にアリエッティが乗る構図がとてもジャイアントロボでした(笑)
・アリエッティの髪留めは、てっきり見るまでは洗濯バサミかと思っていました(ワンダープロジェクト的に)。クリップなんですかね、あれは。
・小人少年がジムシーでした。
・家政婦は見た!
・あの家政婦は無駄に悪役にされすぎている印象でした。何がしたかったんだ、と思えてしまいます。
・ポニョのお気楽な荒唐無稽さと比べると結構ビターですが、印象は爽やかでした。
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