コクリコ坂から(映画)
(宮崎吾朗監督)
ゲドは本当に酷かったので正直期待していなかったのですが、思いの外楽しめました。
足りていない部分もあるでしょうが、地に足が付いた出来で良かったかと。
そもそもゲドは、初監督に任すにはあまりに荷が重すぎだったなあと、つくづく思います。
原作未読で事前情報は予告程度しか無かったので、てっきり戦中の話で、もっと暗い話かと思っていました。
1963年(東京オリンピックの前年)の話だったのね。
戦争をまだ引き摺りながらも、前向きで爽やかな話になっていました。
少女漫画原作の青少年の恋愛物と言うことで、「耳をすませば」に通じるものもありますが、
かわいい前向きな恋愛物で自分は気に入りました。
魔窟と呼ぶのに相応しい文化部室棟・カルチェラタンの描写が楽しかったです。ああいう描写はジブリ作品だなと。
そのカオスっぷりに光画部とかも思い出したりしました。
ヒロインの海の心理描写は割と丁寧で感情移入出来ました。
行動派と言うわけではないけど、まっすぐ歩き、はっきりとものを言う姿が好感が持てました。
あと、ピョコピョコ跳ねるおさげがかわいい。
主人公2人が出会う困難については、正直ちょっと陳腐に思いましたが、元々31年前(1980年)の作品なんですね。
大人のキャラ達がちょっと都合はいいキャラかも知れないけど気持ちいい人達でした。
コクリコ荘の人達は、一見クセがありそうに見えて、出番が少ないまま終わるので、ちょっと勿体無かった気も。
ヒロインの海が「メル」と呼ばれているのが何故かと思ったら、wikiで見ると原作では下宿の北斗さんに「海をフランス語に訳すと、ラ・メールになる」と教えられるエピソードがあるのね。なるほど。
時代描写は自分の生まれる前なので何とも言えませんが、TVの普及も東京オリンピック頃に広まったらしいし、あんな感じなのかなと。
坂道を2人乗りで下る描写は、ブレーキが壊れないかとドキドキしました。止まれ止まれ止まれ止まれー(違)
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