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2012年8月14日 (火)

今週のアニメ特撮感想・火分(8/14分)

■氷菓 17話
「クドリャフカの順番」編完結。

田名辺総務委員長と陸山生徒会長、河内先輩(と摩耶花)と安城春菜、そして里志とホータローと、「持つ者と持たざる者」の対比3連発がなんとも切なくほろ苦い話でした。
前エピソード「愚者のエンドロール」では「(無自覚な)持つ者」ホータローの視点で描かれていましたが、今回は「持つ者」側の描写は極めて少なめで(ホータロー以外の2者は描写も殆ど無く)、
徹底的に「持たざる者」の視点で描かれた「愚者」とは裏表的な話だったかと思えました。里志の言う「期待」の言葉が重いです。
里志はこの先あまり黒くなったりしなければいいですが。

自分がどれだけ望んでも得られない才能を持ちながら、その方面への興味が乏しい友人というのは確かに厳しいだろうなあ。
「あいつが一言やるぞと言えば僕はなんでもするつもりでいた」と言う田名辺委員長にせよ、
ただ「折木に勝ちたかった」わけでは無いと言う里志にせよ(勝ちたいと言うよりは、並びたかったんですかね)、
「持つ者」に対する気持ちが単なる「嫉妬心」では無いあたりが切ないです。

しかし、今回は「持たざる者」の気持ちが主題だったのだろうと思いつつ、やはり「持つ者」サイドの気持ちも気になる所でした。特に陸山会長。
文化祭終了時の挨拶の様子からすると陸山会長も田名辺委員長が「十文字」だと気付いたように見えるんですが、どうなんですかね。
(今回の放送終了後に原作を読みましたが、ここって原作では描かれてないところなんですね)
陸山は原作を読んでもいないと田名辺委員長は言ったけど、陸山には彼なりに原作を読まない理由、或いは描かない理由があるかも知れないわけですが、その辺りは今後描かれないものかなあと気になります。筆を取らないのに安城さんが転校した事と関係があるのかとか色々想像しちゃうんですけどね。

それにしても、今回のホータローは犯人と共謀だとか、かなり危ない事をやってますな。
まあ、これまで盗まれたものは大したこと無いものばかりだし(後から戻るはずだし)、一般生徒は怪盗イベントを十分楽しめたし、古典部は氷菓完売だし、総務委員会は新たな通販商品をゲット出来るしと、誰も損はしてないんですけどね。
ただし、この後ホータローが千反田さんや摩耶花にどう説明したのかはとても私気になりますなところです(笑)
それにしても「通信販売」まで伏線だったとは気付かなかったですよ。

摩耶花と河内先輩については、一応心は通じたと言えなくも無いかも知れませんが、あくまで「夕べには骸に」を読むことを拒んだ河内先輩は何ともやりきれないです。
漫研の空気が悪い問題は結局解決していないし、摩耶花はこれから漫研に対してどうするんですかね。正直辞めてもいい気はしますけど。

ところで大変どうでもいいところですが、コスプレじゃない河内先輩は一瞬「誰?」と思ってしまいましたよ。

最近「らしく」なかった千反田さんは入須先輩と話して一応スッキリ出来たようで良かったです。
(正直このあたりの千反田さんの心情の詳細は原作を読まないとちょっと分かり難かった気もしました)

ところで先に書いたようにアニメ放送後に原作を読んで、アニメで不思議だった部分が解消されました。
・何故30部が200部になったかがかなり疑問でしたが、摩耶花自身の同人誌の部数と取り違えられていたということで納得。
 それにしても自分で自分の漫画をつまらないと言うのに200部とは強気設定だなあ。(オリジナルだとしたら尚更)
・摩耶花はアニメでは「夕べには骸に」が合作だったことに驚いていましたが、原作ではちゃんと分かっていたようで。
・天文部の料理についての感想はアニメでも見たかった。

■人類は衰退しました 7話
おかしがたくさん食べたいなら人間さんを増やせばいいじゃない!

そんな理由で増やされたらたまらんなあ。
クローンが倫理的にダメなら「エンドレスエイト」と「ドラえもんだらけ」の合わせ技で増やせばいいじゃない(?)、な妖精さんの倫理感が恐ろしい(^^;

ところで今回は助手さんと初対面ということで、5-6話より更に前の話だったのね。時系列シャッフルがなかなか謎です。

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コメント

>氷菓
安心院までは合ってたけど、まさか田名辺がダイレクトで十文字だったとは・・・・
(尺的に彼以外なかったのかもしれませんが)

個人的には田名辺総務会長の期待ってのはわかるんですけど、仮に陸山がマンガを描き続けたらどうなんだろうなぁ、と思います。
さらに陸山と自分との距離がひらくことを思い知らされるんではないかなぁ・・・
(自分自身、そういう経験があるので)

それに陸山が意識して「クドリャフカの順番」を描かなかった、というのもあるんじゃないかな、と思うこともあって。

かなり前の話になりますが、とある人とコンビを組んで、とある作品のファンジン系同人誌を作成したことがあるんですよね。それにオリジナルの物語を載せたんですが、物語は自分で、コンビの人に挿絵を書いてもらって。
まぁ、友人とか、周りからはそれなりの評価は得たので、自分は満足していたのですが、コンビの人はどうだったのかなぁ、と今更ながら考えてしまいました。
その人はすでにアニメ誌に連載(半ページくらいですが)を持っていたセミプロの人だったので、本当はどう思っていたんだろう、とか。
自分は画才が無いことは当の昔に知っていましたが、画才のある人に、このくらいの話なら思いつけると思われてたらなぁ。
そう考えると、「骸」の評価と安城春菜という存在は、陸山にとって重荷になっていたのかもしれないし・・・・
(中井さんにはなりたくないって思ったとしても、陸山は責められませんわ)

なんて、自分に置き換えて、ちょっとシリアスに考えてしまいました。

折木はきっと十文字の告発はしないだろうなぁ、とは思っていましたが、ああいう形で折り合いをつけるとは・・・
単に策士とは言いたくないなぁ。

>人衰
クローンが拒否されたからって、時間軸いじっちゃダメだろ、妖精さん。

「電王」の最初の映画思い出してしまいました。

投稿: 通りすがりの・・・ | 2012年8月16日 (木) 00時05分

>氷菓
今回の話を見て、何かが胸に「刺さる」ものがある人は、程度の差はあれ案外多そうな気もします。勿論「漫画」に限った話では無いとして。
同人活動なんてやってるとその手の思いを感じる機会は多そうですね。

陸山が何を思っていたかは本当に色々考えられて気になるところです。
原作はアニメ終了部分までしかまだ読んでいないので分かりませんが、短編なり、あるいは今度出るドラマCDなりでその辺のフォローは無いものかなあと思います。
ドラマCDのジャケ絵には、田名辺・陸山ともいないから無理かなあ。

ホータローが今回やったことは、褒められる事でもなければ、かと言って責められる事とも言い難いし、なかなか評価が難しいです。

>すいたい!
妖精さんなら本当にするっと時間旅行も出来そうで恐ろしいですよ。

それにしても正直今回の話は分かり難かったです。
時計の有無とか、犬とか、服のデザインの差とか何だったんでしょう。

投稿: でんでん | 2012年8月16日 (木) 00時20分

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