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2013年10月25日 (金)

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。6.75巻

BD特典小説の3冊目。6.25巻、6.50巻に続く「アニメ13話の体育祭の裏側で起きていた出来事」シリーズの完結編です。

アニメ13話の裏話と言いつつ、先の6.50巻が随分シリアスに不穏な雰囲気で終わったので、果たしてあのお気楽ムードなアニメ13話に繋がるのだろうかと疑問でしたが、
終わってみれば実に綺麗にアニメとも繋がってまとまっていました。まさか救護班にも三浦実況にも部長対決にもちゃんと意味があったとは。

あの嫌われキャラの相模にも納得の出来る見せ場があって、かなりスッキリした気持ちで読み終えることが出来ました。満足です。

11月に出る原作8巻は(Amazonのあらすじによると)また相当不穏な展開になっちゃいそうですけどね。途中経過はともかく、8巻ラストでは何とか3人に仲直りしていて欲しいですよ、ホント。
ともあれ「修学旅行後」がどうなるのかは相当ヤキモキさせられたので発売日が待ち遠しいです。

今巻は、と言うより6.◯◯巻シリーズは、八幡視点のために決して「当人」の出番やセリフが多いわけではないですが、やはり「相模の話」だったかなと。
文化祭で醜態を晒した相模が、嫌っていた八幡への貸し借りを清算して、言葉も交わさず陰口を叩く状態から、直接文句を言えるようになるまでの話でした。
決定的に決別するわけでもなく、都合良く仲直りするわけでもない、リアリティのある中でも精一杯の良解決だったかと思います。
相模自身は今巻を読み終えた後でも決して好きなキャラとは言えませんが、確かに「よくいる普通の人間らしい奴」ですねえ。

体育祭運営委員会の首脳部と現場との対立問題に対して、八幡が例によって「やっぱり最低だね」な策で解決に当たるわけですが、
理屈に基づいた八幡の計画が、相模の感情論で崩されて押し流されていく辺りは奇妙な爽快感すらありました。
「人の感情」を軽視しがちな八幡の弱点がこの6.75巻と7巻で続けて浮き彫りになってしまったわけですね。(6.75巻は後付ですが)
どちらも問題自体は解決出来ても、八幡本人としては敗北したと言える展開だったわけですが、だからこそ、この先八幡の課題として書かれていくのだろうと期待します。
(感情に弱いってのは雪乃も同様ですけどね)

しかし、普段はロジック優先で考える八幡が、戸塚の事になると感情論最優先になるあたりはヒドいなあ(笑)

棒倒しでの八幡の反則については、アニメではギャグとしてさらっと流されましたが、あれがバレたら文化祭以上に八幡は叩かれたのではと気になっていましたが、そこの処理も実に上手かったです。
ここで相模が「委員長として不正を見逃さず対応」しながらも「反則をした八幡を庇う」とは。
直接の描写は無い、説明のみで短く済まされたシーンでしたが、今回の相模の最大の見せ場はここだったとさえ言えると思います。

「いや、結構見てるもんだよ?」な八幡の反則を、結衣、雪乃、葉山の他に相模も見ていたわけですね。
八幡の反則を発表しなかったのは、文化祭での事を何のかんのと(腹立たしいながらも)助けられたと理解していて、借りを返したと言うことかなと。
おそらく、ラスト時点でも八幡の事は嫌っているのでしょうけど、これで貸し借り無しの対等な立場にはなれたんじゃないかと思えます。多分ここら辺で八幡の悪口を広めるのも止めてくれたのかなと。

相模と三浦の会話もなかなかいいシーンでした。八幡は成長と言う言葉を嫌がるけど、やっぱり成長と言っていい気がするんですけどね。
ところで結衣と海老名さんの委員会の話に入れなくて拗ねる三浦が可愛いよ。

八幡と結衣の「元のところに戻してきなさい」「えー!?」は、今巻で数少ないほのぼのシーンで和みました。
「みんなあの子に甘いんだから」とか、まるっきり子犬や子猫を拾ってきた子供とお母さんですよ。
…だとすると、三浦が子犬or子猫なわけですね。えー(笑)
ところで5巻での「小町ー、お友達が来たわよー」と言い、八幡は時々おかんっぽいですな。

今回ラブコメ要素は少なめでしたが、結衣に袖をちょこっと摘まれる八幡や、「いないのを気にして探したりしてた?」と嬉しそうに勘違いする結衣は可愛かったですよ。ニヤニヤ。
あと、結衣は「…ポタージュ」もアホっぽくて可愛かったです。

ラブコメ要素と言えば、今回の川崎はかなりラブラブしかったです。八幡には全く伝わってないわけですが、やっぱり最後までこの感じなんですかねえ。不憫な(^^;
八幡の「そのうち礼はするから」に対しての川崎の「別にいらない」は、借りの方が大きいという認識ですかね。
ここで川崎が聞いてた、八幡のモチベーションに関する話は、8巻とかでも触れそうでしょうか。

6.50巻ではほぼ出番が無かっためぐり先輩が今回はいい役どころが多くて良かったですよ。自身も凡人キャラとして、相模を認めるあたりがいいシーンでした。涙ぐむ生徒会役員達も味があったかと。
めぐり会長の「比企谷くんって、やっぱり最低だね」は、文化祭時と同じようなセリフでも微笑しながらなのが嬉しいですな。

ところで生徒会といえば、平塚先生との会話でも、8巻でやると思われる生徒会選挙の伏線を張ってますね。
万が一、由比ヶ浜が生徒会長になったらめぐり会長と似たようなスタンスになりそうかなあと思いました。(無いと思うけど)
雪乃が生徒会長に立候補という展開は、果たしてあるのやらどうやら。人の上に立つのは好きでも人前に出るのは好きじゃないはずだしなあ。
葉山の出馬とかあるんですかねえ。7.5巻で出た1年キャラも絡みそうだし。

そういえば、6.50巻での八幡下駄箱事件は、あれっきりスルーでちょっと拍子抜けでした。今後も犯人が明らかになることは無さそうですね。
結衣や雪乃絡みでの八幡への嫉妬か、とも考えましたが、普通に委員会首脳部としての八幡への嫌がらせとかだったんでしょうか?
とりあえず、6.50巻での結衣の手伝いシーンでの生徒会役員が犯人とかじゃなくて良かったですよ。(pixivで生徒会役員目線のSSを書いた手前)

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