劇場版 TIGER & BUNNY -The Rising-(映画)
(米たにヨシトモ監督)
タイバニ映画の第二弾です。
前作はTV版1・2話再構築プラスアルファでしたが、今回は期待していた『TV版最終回後』の話でした。
能力が1分限定になった虎鉄のその後は気になっていたので、やっと見たかったところが見れたと満足出来ました。
各ヒーローやサブキャラ皆それぞれにいい感じの見せ場があって、TVシリーズを見たファン向けの映画として良い出来だったと思います。
ただし牛角さんの活躍は微妙だけどな!(おぃ)
…と言うか、牛角さんはすき家さん(もしくは太麺堂々さん)にクラスチェンジしちゃったんですけどね!
ストーリーについては基本的に予想外の展開は無いお約束の連続なのですが、主軸の虎徹とバーナビーの話だけでなく、ブルーローズと虎徹の関係とか、ネイサンのオカマの葛藤とか、
ネイサンとキッドの関係とか、自分のあり方に悩む折り紙やスカイハイとか、スタンスがぶれまくってる牛角さんとか(笑)、虎徹と楓の親子関係とか、バーナビーの新パートナー・ライアンとか、
ルナティックと虎鉄の立ち位置問答とか、二部ヒーローとか、様々な要素をぶち込んだてんこ盛りな内容で実にサービス精神旺盛な作品になっていたかと思います。
要素が多すぎて、一部中途半端になってしまった部分も正直あるのですが(後述)、映画として満足度はなかなか高かったんじゃないかと。
映画としての主役は虎徹とバーナビーなのですが、ネイサンの存在感がやけに高かったです。中盤は寝っぱなしなのですが、クライマックスでの女子(?)チーム3人での合体技は実に良かったかと。オカマ最強ですね。
ネイサンに並んでブルーローズも虎徹との関係がかなり丁寧に書かれていてホッコリしました。娘の楓にも相談されたりして、何と言うかとても順調だと思いました(笑)
楓は楓で、虎徹との関係性がいい感じだったかと。TV版初期のように突き放し過ぎず、かといって甘え過ぎない距離感がいいですな。立場的に楓の方が親父を尻に敷いている雰囲気が和みます。
牛角さんは、先にも書いたように今回は(ヒーローとしての)人気の無さからアイデンティティを失っていてなかなか辛そうでした。戦いで片方のツノが折れていたあたりはアルデバランっぽかったかなと。
斎藤さんは、出番が少ないながらも要所で虎徹との仲の良さを感じられて良かったかと。これまでの虎徹のリアクションを斎藤さんが楽しんでいたのが分かったシーンはほのぼのしましたよ。
バーナビーにしと、楓にしろ、ブルーローズにしろ、斎藤さんにしろ、モブの市民にしろ、今回の話は総じて「虎徹がいかに皆に愛されてるか」が分かる映画だったかなと。
アニエスは最後に美味しいところを持っていったなあと(笑)
新キャラでバーナビーのパートナーになるライアンについては、お馬鹿で悪くないキャラでしたが、最後にさくっと去ってしまったのはちょっと残念でした。馴染めば仲良くなれたかも知れないのになあ。
サービス旺盛で楽しめましたが、先に書いたように要素が多すぎて半端になってしまった部分もあって、それが一番強く感じられたのはルナティックとの対立だったかと思います。
対立それ自体はともかく、決着が凄く中途半端に終わっちゃってるんですよね。あれならルナティックはもっと早く引いても良かったんじゃないですかね。
クライマックス以外で戦う敵3人は、ヒーロー2~3人がかりで当たらないと対抗出来ないあたりが強すぎと言うか、逆にヒーローが弱すぎにも感じてしまいました。TV版でも割としょっちゅう苦戦してましたけどね。
強力なNEXT能力者は、ヒーローになるより自分勝手に振る舞う人の方が多いって事なんですかねえ。
ところで、前作と今作でやけにバッドマン(ダークナイト)っぽいタイトルはどうにかならなかったのだろうかとは思います。
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