平成ライダーVS昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊(映画)
(柴崎貴行監督)
平成VS昭和ライダー観て来ました。もう何度目になるやらというライダー大戦映画です。
今回の目玉は「平成VS昭和で勝ち負けの結末をきちんと描く」とのことでしたが、オチは「やっぱりそうなるよねー」という感じでした。こう聞いて多くの人が想像出来る通りのオチだと思います(笑)
事前の投票でどちらが勝つかを決めると言うことで、平成・昭和のそれぞれが勝つ2パターンのラストを作っていたとのことですが、違ってるのは多分ラスト数分の部分くらいなんだろうなあと思います(^^;
とは言え、映画自体は結構楽しく観ることが出来ました。
今回は、平成側は鎧武の葛葉紘汰ほか鎧武メンバー、ディケイドの門矢士、555の乾巧、Wの左翔太郎、ウィザードの操真晴人、それを受ける昭和側は1号の本郷猛、Xの神敬介、ZXの村雨良といった面々が顔出しで出演していましたが(後はモモやん入り電王)、
ドラマパートのメインとなるのは主に平成側の紘汰、士、巧の3人に絞られていて、割と一本筋が通ったドラマになっていたんじゃないかと思います。
まあ、そうは言ってもキャラも要素も多すぎるのでとっ散らかった印象はどうしてもありますけどね。(特にZXのあたり)
今回は「死者への未練」がテーマにありましたが、鎧武の紘汰も裕也や初瀬を失ってますし、555パートでもそのあたりが大きく取り上げられていたし(惜しむらくは自分が555本編を未見でよく分からなかったのが難点でしたが)、
その点ではウィザードの晴人の登場も納得の出番がありましたし、割としっくり来るテーマだったんじゃないかと思いました。
ただ、大戦映画の常ですが、ヒーロー同士を戦わせる理由はやっぱり雑でした。そして戦いの果ての真相は「やっぱりこうなるか」ですよ(笑)
平成ライダーの「死者への未練」が今回の事件の原因だと昭和ライダー側は言ってましたが、死者の数なら(よく分からないけど)平成より昭和の方が多いような気がするんですけど、どうなんでしょう。
ところで、先に書いたように555は未見なのですが、カイザの草加って本編でもあんな性格悪い人だったんですかね(^^;
平成と昭和のどちらが勝つのか投票については、総投票数が277万に対して結果は760票の僅差だったそうで、どちらが勝ちすぎることもないいい決着だったんじゃないかと思いました。
ディケイドの士は映画では自分勝手な困ったちゃんポジションなことが多いですが、今回は割と最初から最後まで結構「いい奴」で少し新鮮でした。あと、特大パフェを持っての登場には吹きましたよ(笑)
そして、ディケイドと言えば鳴滝ですが、士以上に作品によって毎度スタンスが変わる鳴滝さんですが、今回は比較的「きれいな鳴滝」だったんじゃないかと。オチも鳴滝で笑いました。
ライダーそれぞれの対戦では、ブラック&RXの相手がジョーカーなのはニヤリですね。つーかブラックとRXはホントに何の説明もなく2人同時に出てくるなあ(笑)
555の相手がXだったのは、こちらもカラーリングのためですかね(銀(グレー)、赤、黒)と。
巨人のJはビル壊すなよと思いました。一番街を破壊してたのはこの人ですよ。
鎧武メンバーについては、士の皮肉っぽい言葉を表面上の言葉通りに受け止めて怒る紘汰さんがとてもバカっぽかったのが印象に残りました。理解力低いよ紘汰。
しかし、最後の「一輪の花」についてはあまり紘汰っぽくない気もします。
「兄さんと一緒なら負けない」みたいな事を言っていたミッチさんは、きれいなミッチすぎて、「あんた誰?」と思いましたよ(笑)
戒斗さんについては公式でも事前に書かれていたようにすっかりギャグ要員で、戒斗さんらしくてホッコリしました(笑)
ゲスト少年のオチについては、「きらいだ」はどうひっくり返しても裏返しても「だいすき」にならない気がするのですが、まあいいか。
つーか少年の望みをあんな形で叶えられるライダーは、いつの間にみんな魔法使いになったんですかという感じです。(ウィザードはともかく)
戦隊(トッキュウジャー+ダイゴ)の出番はやっぱり唐突でしたが、トッキュウと電王のコラボは見たかったので満足しました。
ダイゴの登場自体は嬉しいのですが、キョウリュウで1人だけだったのはちょっと寂しかったですな。
| 固定リンク
コメント
草加雅人は正義の悪人です。
555の世界は人間として死んだ時にオルフェノク因子を持ってると怪人として蘇るようになってるのですが、草加はオルフェノク組織であるスマートブレインの実験で後天的にオルフェノク因子を埋め込む改造手術を施され、記憶操作=脳改造を受ける直前に逃げ出せたことでオルフェノク用の戦闘装備=カイザの変身ベルトを使えるようになった、実にクラッシックなプロフィールのライダーです。
自分を化け物にした組織への復讐(自称「自分自身の敵討ち」)と幼なじみであり諸事情で組織に狙われがちな555のヒロイン、真理を守るために戦っており、オルフェノクと戦う分には頼れる二号ライダーなのですが、真理に必要なのは自分だけという思想であり自信過剰なこともあって主人公巧などの真理と親しい者の足を積極的に引っ張り彼らを貶める嘘を平然とつく外道でもありました。巧が死んで自分が生き返るなら、それは当然のことと受け止めるタイプです。
なお、映画での死亡シーンはわかりやすさ重視で色々改変されており、テレビでは似たような流れではありますが一人で戦って死に、守ろうとした真理が自分を探しにきたのを目にしながらも誰にも看取られることなく孤独に死亡しました。
脚本の井上さんは因果応報はっきりしてる人であり、人殺しをしたキャラは味方であってもバッドエンド確定なので草加についてもオルフェノクになったものの後で改心した幼なじみをそれでも罪は罪と抹殺した時点で死亡プラグがたっていました。
ちなみに、草加を殺したあの馬は草加の役者の人が脚本井上さんに「誰に殺されるのが一番嫌?」と聞かれてこいつが嫌ですねと答えた相手だったりします。因果応報?
(草加役の村上さんと脚本井上さんは仲良しです)
投稿: | 2014年3月31日 (月) 10時50分
分かり易い説明ありがとうございます。プロフィールはホントにライダーですね。
映画であった発言も有りな人ですか。それは確かに素直に仲間と言い難い、複雑な人ですね。
投稿: でんでん | 2014年3月31日 (月) 21時59分
>555の相手がX
Xライダー神 敬介は第一話にして改造主も兼ねている父を失い、その次のエピソードでは「父の人格を残した人工知能」と秘密基地もいきなりに失ってます。
その後一クール内に恋人を失い、恋人に似た謎の女にまで死なれと、立て続けに交流の深い人物が死んでいく死神のようなライダーでした。
(超ハイペースでの路線変更に次ぐ路線変更に振り回された、メタ的な意味からも悲劇のライダーと言えそうでしたが……)
見た目のカラーリングが似てるというのも奇遇な合致で、今回のストーリーにはうってつけの先輩ライダーだったかと。
悪い意味からもこの映画を象徴しているというか、昭和ライダー側の主張の支離滅裂さを体現してしまった御仁でもありましたが。
555の姿を見るなり態度を急変させ、「平成ライダーか、だったら死ね」って襲いかかるシーンは、どう考えても存在しない方がいい(--;
乾巧にはついさっきまで親身にしてて、神さん自ら命の尊さを説いたばかりで、しかも神さんの身内を助けるため変身してくれたというのに。
それでもなんだかんだで総合的にはXライダー、格好のいい大人としてヒーローしていたと思うのですけど。
……ほんとにつくづくライダー決戦の都合で急に手の平返す箇所さえなければというか、あるいはせめてこの人だけでも、一瞬だっていいから一号の方針に疑問を持ってくれるとかしてくれてれば……。
あ。事前に思ってたよりずっとまともなドラマになってて、かなり楽しめたのはもちろんのこと同意です。
投稿: kanata | 2014年4月 2日 (水) 02時16分
Xのストーリーはぼんやりとしか覚えてなかったですが、父と基地は覚えていたもののそんなに死んでましたっけ、悲劇ですねえ。そのあたりでも555と絡めるには適したライダーだったわけですね。
自分のいい加減な記憶だとストロンガーとかブラック・RXも親友や相棒や身近な人を失ってますが、そういうライダー多いですね。
それだけに確かに555が変身した途端に態度を変えるあたりは、最後まで見た後でも納得行かない感が高すぎますねえ。
投稿: でんでん | 2014年4月 2日 (水) 07時32分
やっと見てきました
お祭り映画にしては、まぁ、期待以上のデキでした
でも、最後の平成・昭和対決は蛇足だったような気がします
一号の平成ライダー非難の理屈もなぁ・・・・・
V3は親と妹、ストロンガーは親友殺されてライダーになったクチだし
真に至っては、恋人殺されて、その引き換えに産まれた子供もいるしねぇ
(それにしても真の子って、どうなってるんだろ、生まれながらの生体サイボーグだしねぇ)
しかし、生者と死者をひっくり返すってネタは「さらば電王」でもやってるのに、またか!って気もします
葵蓮の顔色の悪さから、てっきり死者かと思ってましたが、生きてたんですね
投稿: 通りすがりの・・・ | 2014年4月12日 (土) 00時41分
平成昭和対決については「ちゃんと決着をつける」というのが今回の売りだったとはいえ、対立の構図が結局いつもどおりの茶番ですからねえ。
しかしそれを差し引けばいい出来だったと思います。
ネタかぶりについては、これだけ長くやってたら仕方ない気はしますよー。
父親は母親との関係がどうなってたのかが気になります。
投稿: でんでん | 2014年4月12日 (土) 00時50分