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2014年4月23日 (水)

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 9巻(小説)

★★★以下ネタバレ 超注意★★★

★★★以下「続きを読む」で★★★


待ちに待った俺ガイル9巻の感想です。発売日深夜には読んでいたのですが、休日出勤やら深夜残業やらで社畜してたら感想を書き上げるのがえらく遅くなってしまいました。

7巻、8巻と、不穏で重くてモヤモヤさせられる終わり方が続きましたが、9巻でようやくスッキリする事が出来ました。3人の間に紅茶の香りが戻ってくれて良かった…、本当に良かったですよ。
これまで1~3巻(結衣編?)、4~6巻(雪乃編?)と、3冊単位で大きな話に区切りがついてきたので、7巻から続く八幡の問題に踏み込んだ「八幡編」と言えそうな話も9巻で区切りが付くだろうと信じてはいましたが、心底ホッとしました。

自分が7巻を読んだのはアニメ終了後(2003年7月)なのでモヤモヤさせられるのは9か月程で済みましたが、アニメ化前からのファンの人は7巻発売の2013年3月から1年以上モヤモヤを持続させられたわけですね。いやー、きついわあ(^^;
8~9巻の刊行ペースが7巻までのペース(4ヶ月ごとに1冊)より遅れたのはアニメ化の影響(特典巻、7.5巻含む)でわたりん先生が超多忙になったためでしょうが、アニメ2期決定ということで今後はまた刊行ペースが遅くなりそうですよ。
10巻以後は、7巻や8巻みたいに読後にモヤモヤが残り過ぎる終わり方にならなければいいなあと、切に願います。いやホント。
本作で一番重いところは今回で乗り越えたのではないかと思うのですけどね。多分、きっと…。

ところで、9巻感想の前にアニメ2期について触れますと、2期が1クールなら、やっぱり7~9巻の3冊分をやるのかなと妄想します。
「原作最終回とアニメ最終回のを合わせるのでは」との予想も見かけますが、大きな話の区切りである1~6巻の話を1クールで一気にやる必要があったために、大幅なエピソードカットが必要だったアニメ1期に対して(自分はアニメがきっかけで本作にハマりましたし、あのハイペースはあれはあれで有りだったとは思いますけどね)、
今度は9巻ラストがちゃんと大きな区切りになっている内容だし、そもそも6巻以後はページ数も増えて本も分厚くなってるし(確認すると、1~3巻で888ページ、4~6巻で882ページ、7~9巻で1125ページ(未検算)と、順調に増量してますね)、
2期はカット少なめで話数に余裕を持ってやってくれればいいと思います。単純に考えれば原作1冊分につきアニメ4話前後でしょうか。
まあ、7巻ラスト部分から9巻中盤部分まで重い展開が延々続くので、アニメでそこを何話もかけて長々やられるのはかなりしんどそうですけどね(^^;
あと、アニメ1期では八幡のモノローグが大部分カットされていましたが、8巻や9巻の内容はさすがに八幡の内面描写抜きでは表現しきれないところも多いので、モノローグの増量やアニメならではの見せ方にも期待したいところです。

アニメ2期では、これまでカットされたエピソードや7.5巻や特典巻を活かすという選択肢もありますが、時系列のつじつま合わせが難しそうですかね。1期13話でやった体育祭話を特典巻をベースに再構成してスタートするという手もありますけど。

原作がどこまで続くかについては、今回のあとがきによると「この物語ももうすぐ終盤」「あと少しだけ続きます」とのことで、次巻で完結なんてことは無いようです。
7巻あとがきで「いよいよもって後半戦」とあったことからも、やっぱり12巻で完結説が有力かなと。
10巻:作中1月(正月、雪乃誕生日)、11巻:2月(バレンタイン)、12巻:3月(2年生終了、小町受験合否)で「1年間の話」として完結する可能性が高そうかなと思います。

アニメ2期をやるなら、また短篇集や特典巻が出るかも知れないし、仮に12巻完結だとしても残り3冊だけでは無しに、もうちょっと楽しめそうかなと期待します。
また、2年生の話が完結した後も、後日談を含めた番外編とかやってくれれば嬉しいですけどね。専業主婦とか抜かしてる八幡が将来どんな社畜になるのかも出来れば知りたいですが、さすがにそこまで未来は書かれないでしょうか。
あと、本編は八幡視点であるために他のキャラの心情が不明な場合も多いので(特に雪乃)、他キャラ視点の話も見てみたいですな。それこそ特典巻や番外編向きでしょうか。



さて、9巻本編について。
正直今回は特に内容が濃くて簡単には感想をまとめられないのですが、思い付く限り書いてみたいと思います。

今回は後半に色々といいシーンが多かったですが、中でも最大の見せ場と言えば、やはり中盤の6章「それでも、比企谷八幡は。」の一連のシーンでしょうか。
ついに奉仕部の2人が自分にとって大切なものだと認め、「本物が欲しい」と本音の生の感情を雪乃と結衣の前で吐露してしまった八幡に、
やっと言葉を交わしたにも関わらず噛み合わずすぐに諦めてしまう八幡と雪乃を、素直な言葉と涙で“結衣”の名前の通りに“結び”つけた結衣に、
想いをうまく言葉にも行動にも出せずにいて、最後に結衣と抱き合い嗚咽する雪乃にと、青春群像劇として本当に読み応えのある名シーンでした。
特典巻での相模の顛末でも示唆されていたように、やはり和解の鍵は「感情」だったわけですね。

正直、このシーンに至るまでの、八幡が1人で動いて、ままならない会議に時間と精神を浪費させられる前半部分は、長くて進展も無くて正直読んでいてしんどかったのですけどね。
あの辺りは、奉仕部のことや一色のことや留美のことや葉山グループのこと等で「助けたつもりで助けられていなかったのではないか」と、八幡のこれまでのやり方の結果を突きつけられる場面でもあって辛かったですが、
苦難の場面が長かったからこそ、平塚先生との会話を経ての和解シーンは素晴らしいカタルシスがありましたし、復活した雪乃と結衣との3人で動き出してからの中盤以降の展開はワクワクしながら読めました。
自分はもう青春なんて通り越していますが、和解シーンやラストシーンは目頭が熱くなりましたよ。

今回の最後の会議では、八幡の突撃に雪乃の追撃に結衣のフォローにと、奉仕部のチームワークがきれいに決まって気持ちよかったです。雪乃が一緒に傷つく行動をとった辺りは今後の課題かも知れませんが…、しかし我が道を行く言動はこれまでの雪乃とあまりブレていない気もしました。
あの後、八幡と雪乃が一緒にいろはに叱られているシーンは微笑ましかったですよ。あの場面はいろはの成長も感じられるいいシーンでした。



八幡が欲した「本物」については、正直自分でも理解出来たかどうかがちょっと怪しいのですが、辛くても苦くても酸っぱくても、互いを理解したいと願い続けあえる「関係性」を求めた…、ということなんでしょうか。
言葉で簡単にまとめてしまうと、却って分かっているのか怪しくなってしまいますが、八幡当人も分かっているように実際相当にハードルが高いことだとは思います。

この「本物」願望は、これまでにもハードルが高いと感じていた、「八幡にとっての友達の定義」にも通じそうです。実際これはある意味「恋人」よりも重いですよ。戸塚や材木座に対して簡単に「友達」の言葉を使わないわけです。
1巻や6巻で八幡が雪乃に「友達」として踏み込もうとしたのは、八幡的には相当凄い踏み込み方だったわけですね。自分に近い部分がある雪乃なら分かり合えるんじゃないかと思ったのでしょうか。
もっとも、それは安易な思い込みで、「都合よく理解しあえる関係なんて無い」というのが8巻での話だったわけで、だからこそ破綻してしまったのですけどね。

今回の和解でも「本物」の定義自体を八幡が2人に説明したわけでは無いし、八幡自身だって「雪乃が持っていた信念、結衣の求めた関係、八幡が欲した本物」にどれだけの違いがあるかわからないと言っていますけど、
しかし3人それぞれが互いを大切だと認め、その関係性を大切にしていきたいと思いあえたなら、たとえ「本物」が叶うものでは無いとしても、八幡にとっても3人にとっても大きな前進だったかと思えました。

ところで、八幡にとっての「本物」の定義はさておき、雪乃と、結衣と、いろはが、どういうものを「本物」だと考えたか気になるところです。まあ結衣も雪乃も分からないと言っているのですけど。
普通に考えてみると、上辺だけではない、ちょっとやそっとでは壊れない、心の通じあった人間関係だとか絆だとかいったところでしょうか。これは恋愛関係とはまた別の話でしょうね。

そう言えば先にも書いた、1巻と6巻での雪乃への「俺と(友達に)」を9巻ラストでまたやるんじゃないかと事前には思っていたのですが、無かったですね。
まあ「本物が欲しい」と2人に吐露した時点で言ったも同然な気もしますが、繰り返し演出をよく使う本作では友達申請はまた出るかも知れません。



最後の部室での紅茶のシーンも素晴らしいラストシーンでした。ティーカップとマグカップと湯呑みが揃ったイラストが最高です。
湯呑みが結衣・雪乃の2人からのプレゼントと言うのも良かったです。しかし紅茶用に「湯呑み」を選ぶ結衣のセンスはやっぱりヤバいですな(笑)

雪乃の「まだ依頼が終わっていないでしょう」のなぞなぞの答えは何なんでしょうね。
「依頼」に該当するものとしては、「俺と友達に」とか「本物が欲しい」が考えられますが、前者のやり取りを知らない結衣が理解しているあたりからすると後者の「本物が欲しい」の方でしょうか。
ところであの場面で結衣が「ヒッキーはわかんなくてもいいかもね」と言ったのは何ですかね。別に牽制とかいう雰囲気でも無いし、「本物」の話だとすると八幡が恥ずかしさで悶そうだからとか?

最後のクリスマスパーティーの約束はホッコリしたと同時に、「10巻でのぼーなすとらっく来た!」と思わずガッツポーズでした(笑)
これはもう、10巻ではドラマCDが付きますね。期待です。
ドラマCDになるなら「3人でのクリスマスパーティー」にはならずに、いつもの面々が出そうですけどね。前にそんなSSを書きましたけど。
実際に10巻でドラマCDが付くなら、アニメに先んじていろはが出てくれると嬉しいですが、さすがに難しいでしょうか。

ところでちょっと気になりましたが、結衣がディスティニィーランドで撮った3人での写真や修学旅行でのツーショット写真って、結局八幡はもらっていないままなんですかね。
クリスマスパーティーで結衣が写真を渡す場面があればいいなあと思います。
写真と言えば、最初は見落としてましたが、ディスティニィーランドのスプライドマウンテンに雪乃と乗った後の場面で雪乃が写真を買っていたようで、そう言えばジェットコースターってそんな写真売ってましたね。



上記で上げたシーンは本作での「青春」パートに当たると思いますが、今回は「ラブコメ」パートも充実していて満足でした。
特に結衣スキーとしては、互いに意識しあっている結衣と八幡のラブコメ全開っぷりが素晴らしかったですよ。

パンさんパペットでの「ええい、鬱陶しい可愛い邪魔くさい恥ずかしい」は遂に八幡バリアーが決壊して本音が漏れ出してしまっていて何度も見返してしまいました。ナイス捻デレ!
内心とはいえ結衣に対してここまでストレートに「可愛い」と言ってしまうとは、八幡さんすっかり予防線が壊れちゃってるじゃないですかー(笑)

そして遂にハニトーデートの実現が具体的になってきましたよ奥さん! ディスティニィーシーで結衣と握手! 「手をつなぐのはもっと別の時」らしいし、それがデートの時だといいですな。
遠回しで言葉少ない約束が、それでも気持ちが通じていると感じられて実に美味しかったです。

ディスティニィーシーデートが実現するのは、繰り返し演出の多い本作からすると、4~6巻の真ん中の5巻での花火デートをした時のように、10~12巻の真ん中の11巻あたりだろうかと妄想します。
でも、ディスティニィーシーで陽乃とばったり展開まで繰り返すのは本気で勘弁な!(…無いとは言い切れないのが恐ろしい…)(相模とばったりとかも有り得るけど、特典巻後の相模なら多少は前と態度も変わる…でしょうか?)

ディスティニィーランドでは他にも、3人写真でマフラーを掴まれて顔が近づいて赤くなったりだの、バンブーファイトで肘や腕が触れるだけでアトラクションに集中出来なかったりだの、八幡が実にデレまくりでラブコメ度が高くて満足でした。むはー。

短いスカート下にクッソダサいジャージでも、結衣が相手なら「なんだかこれはこれでいいものな気がしてきた」とか言ってる八幡には笑いました。
スカート下ジャージの結衣達に目をくれないクラスの他の男子を「想像力が足りなくていかん」とか言っていましたが、実際見ている男子がいたら金槌取り出してるんじゃないですかね、この人。

この後のシーンでの「こっち見過ぎだから」もラブ度が高くて良かったです。
あと、この場面では結衣が人の目を(比較的)気にせずにクラスで八幡と話していたのが印象的でした。単に精神的に余裕が無かったからかも知れませんけどね。一応ロッカーに向かうワンクッションは入れていましたし。
学校での八幡の悪評が薄れてきたというのもあるかも知れませんが。

今回の結衣については、シリアスパートでも奉仕部の接着剤として本当に頑張ってくれました。雪乃を相手に心が折れかけた八幡を引き下がらずに「今しかない」と叱咤して立て直させたのは殊勲賞ものだったかと。
結衣がいなかったら、八幡と雪乃だけだったら和解なんてどれだけ時間があっても絶対に無理でしたよ。



ラブコメと言えば、スプライドマウンテンでの写真とか、八幡にコンビニ荷物を持たせるいろはへの反応とか、雪乃のラブコメ的描写も多かったですね。
正直7巻あたりでは、雪乃は八幡への想いがあるとしても、どこまで自覚があるのか分からないと思っていたのですが、9巻の様子からすると自覚ありと見て良さそうでしょうか。

ただ、雪乃が恋愛感情に自覚的である場合、やはり「結衣の想い」を雪乃が理解しているかどうかが気になります。
雪乃が最初期のように完全に恋愛に無関心なキャラなら、結衣の想いに本当に気付かないと言うこともあるかも知れませんが、自身に恋愛感情が芽生えているのなら、あの直球で分かりやす過ぎる結衣の想いに気付かないわけは無いと思うんですよね。
特に3巻での「雪乃と八幡が付き合っていると勘違いして意気消沈する結衣」を見ていて気付かないと言うのはギャグ漫画でもなければ有り得ないと思います。
文化祭でのハニトー会話前のシーンで2人を見て黙って去ったあたりは、結衣の想いを知っているからこそ遠慮したようにも見えましたし、やっぱり分かってるんですかねえ。2人で既にその辺のことを話している可能性もありますが。

雪乃が八幡が好きで、かつ結衣の想いを理解していると仮定した場合、この先雪乃が「自分の想いを叶えるために、親友の結衣を押し退けて恋愛に突っ走る」姿というのが自分にはどうにも想像出来ないのですが、この作品で本当にガチに「三角関係」をやるのかどうかが非常に気になるところです。
花火大会での陽乃と結衣の会話でも三角関係が現実化した時の危惧は書かれていましたし、そういう時こそ「本物」の関係性が問われて友達関係を続けられるかが問われると思いますし、やはりどこかで三角関係は現実化するのでしょうか。
よくある三角関係物やハーレム物みたいに、露骨に2人が八幡を奪い合うような展開は本作には似つかわしくないと思いますが、あるとしたら「たまたま八幡が雪乃の想いを知ってしまう」というような形なんじゃないかと妄想します。

当の八幡が最終的にどう結論を出すかはさておき、現状の八幡は結衣からの好意は自覚していても、雪乃からの好意は…、やっぱり分かって無さそうですかね。まあ八幡のモノローグも信用出来るとは限らないわけですが。
八幡的には、雪乃とは信頼関係や友情は築けたとしても、まさか雪乃から恋愛感情を持たれるなんてことは有り得ないとバイアスがかかってるって事なんでしょうか。

個人的には、八幡にとっての恋愛を描くなら、八幡が過去の恋愛トラウマやカースト意識を克服する姿を書くことが重要だと思うので、その辺を書くための相手としては、トラウマの塊の「優しい女の子」で「カーストトップ」で八幡とは正反対の価値観を持つ結衣だろうと思うんですけどね。
9巻まで来て随分変わってきた(成長と言うと嫌がるんだろうけど)八幡にとって、最後に大きく残った課題が「恋愛に向かい合うこと」でしょうし。
八幡はこれまで表立った場所で結衣が評判の悪い自分に近づくのを避けてきたわけですが、平塚先生の「大切な人を傷つける覚悟」の話は、今回雪乃を生徒会の仕事から遠ざけた事だけでなく、後々結衣との関係性にも絡みそうかなと思いました。



「八幡にとって残された課題」の話を書きましたが、作品として残された宿題をまとめてみると以下のような感じでしょうか。
・八幡の問題(恋愛トラウマとカースト意識克服、本物の人間関係、友達の獲得、専業主婦志望撤廃(笑))
・雪乃の問題(姉や母との関係性の問題)
・葉山の問題(雪乃の問題とも絡みそうですが、陽乃や雪乃との過去の話や、現状のグループの問題)
・平塚先生の結婚問題(おい)

まあ最後のは置いといて、雪乃の抱えてる問題は、やっぱり家族絡みなんでしょうね。
今回の雪乃の「いつか、私を助けてね」は、さすがに八幡に「姉や母と直接対決してくれ」なんて意味では無いでしょうが、姉や母に立ち向かえるように支えになって欲しいとかなんじゃないかと思います。
結衣にも文化祭の時に「きっといつか、あなたを頼るわ」と言っていたし、八幡と結衣とで雪乃を支えて問題解決するあたりが全体のクライマックスなんじゃないかなあと。多分。

今回の雪乃は、中盤までの弱弱しさや、中盤以降の明るさや、八幡1人を悪者にしない逞しさにと、随分当初の完璧キャラとは変わってきたのが印象的でした。等身大で年相応な印象になったものですよ。
8巻ラストで何を思っていたのかは結局分からないままですが、選挙以後に上っ面の関係に甘んじていたのは、結局は意固地になってしまっていたってことなんでしょうか。そういう辺りも年相応らしい子供っぽさだったのかなと思えます。

会長選挙に出ようとしたのは、姉にも八幡にも敵わない自分を変えようとしたってことなんですかね。
雪乃が奉仕部で活動してきた動機というのはよく分からないのですが、8巻の葉山の「君(八幡)が誰かを助けるのは、誰かに助けられたいと願っているからじゃないのか」は、案外雪乃の動機がそういうことだったんじゃないかという気はします。

ところで夏合宿で葉山が言ってた「Y」は、最初は普通に雪乃の事かと思っていましたが、8~9巻を読むと陽乃の事っぽい気がしてきました。

結衣に関しては現状それほど問題は抱えていませんが(せいぜい料理の腕と学力向上くらいでしょうか。八幡と同じ大学に行きたいとそろそろ頑張る展開はありそうですが)、八幡・雪乃のそれぞれの問題と向き合う形でそれぞれとの関係性がどうなるかが今後の結衣の課題かなと思います。



いろはは今回で本当に魅力的なキャラになりました。一見不真面目なようでも仕事を投げ出さず、最後には雪乃と八幡を叱るまでに成長した辺りが実に小気味良かったかと。
不順な動機で会長だの委員長だのになったという点では某相模も似たようなものなのに、どうしてここまで差が付いてしまったのやら(苦笑)

八幡の本物発言の後で部室の前にいろはがいた時はもしやと思いましたが、やっぱり「本物発言」を聞いていたあたりも良かったですよ。もともとは八幡からはかなり遠いところにいたキャラだったはずなのに、あれで一気に八幡の心情に近づいたかと思えました。

八幡を何度も勝手に振りながらも、最後は「ごめんなさい“まだちょっと”無理です」にまでハードルが下がってるあたりはニヤニヤします。まあ、いろはがここから正ヒロイン化なんて展開はまず有り得ないんですけどね。(ゲームとかならともかく)
実際いろはは八幡に多少なりと惹かれていっていた部分はありそうな気もしますが、あの部室での様子を聞いていれば、自分に入る余地が無いとも思いそうですかね。

「先輩のお知り合いってなんか独特ですよね……」は、いろはから見た八幡の知り合いと言えば、葉山と戸部を除けば、結衣、雪乃、川崎、折本、留美、めぐりと、見事に女ばかりだなあと笑えました。



折本については、自分的には8巻時点でもそれほど悪印象は持っていなかったのですが、今回のフォローがあって良かったですよ。多少無神経でも悪意はない普通の子かなと思います。
昔の八幡を超つまらないと思っていたことを「結構見る側が悪いのかも」と反省が見られたのは良かったです。8巻では暴走だと思った葉山の行動も、一応いい影響はあったんですかね。
今の八幡を「友達としてはちょっとあり」と言っていましたが、八幡定義の超ハードルの高い「友達」は無理だとしても、それなりにニュートラルに話せる知人になってくれればと思います。シーデート現場でばったりとかでもいいかと。

海老名さんとの会話は、現状を海老名さんがどう思っているかが気になっていたので読めてスッキリしました。奉仕部のぎくしゃくもやっぱり気にしてくれていたわけですね。ここで八幡が言ったように、海老名さんの件が無くても奉仕部崩壊の危機はいつかやってきてたんでしょうねえ。
「……うん、おかげさまで」の言葉や8巻以降のフォロー役的な行動からはグループの現状を憂慮しているのが伺えますが、和解出来た奉仕部に続いて葉山・三浦グループの方も何とかなってくれればいいのですが、葉山が暗黒面に落ちてるし、葉山の問題って下手すれば最終巻まで続きそうですし、海老名さんも苦労しそうですよ。

そんな葉山グループの中でいい奴っぷりを発揮する戸部が実にいい奴でした。戸部にも幸せになって欲しいものです。恋愛的には海老名さんともいろはとも引っ付きそうに無いですけど(^^;
まあ、そんな戸部でも大岡・大和に比べれば全然幸せですけどね! 8巻でディスティニィーランドの話題が出た時には一緒に話していたのに、結局ランドに来ていない大岡と大和の扱いときたら…(^^;
夏合宿、修学旅行に続いて3度目のハブですが、まあきっと急に日程が決まって予定が合わなかったんですよ。多分!

川崎は、出番はあるけど作中での重要度がイマイチ分からない扱いかなと。サブキャラとしては普通なんですが。
冒頭で八幡に挨拶した後でがばっと机に突っ伏していたのは悶えていたのでしょうか。当人のラブコメ度は高そうなのに八幡に本気で全く意識されていないあたりはちょっと哀れです。
八幡は名前くらいちゃんと覚えてやれよ、ホント。最後のあたりでは覚えてましたが、次巻ではまた忘れてそうな気も(^^;

直接登場していないのに登場人物紹介に名前のある陽乃さんの存在感が怖いですな。材木座や留美の名前は無かったのに…(^^;
まあ、留美の名前が無かったのはサプライズ対策だと思いますが。

材木座は、8巻では活躍したのに今回は本っ当に申し訳程度の出番しかなくて笑いました。でもまあ、戸塚に羨ましがられたりしてるあたりは美味しいんじゃないですかね。
戸塚については、八幡の1人で動くやり方を格好いいと言ってしまうあたりは、ちょっと距離が遠いかなと感じました。
と言うか、戸塚との間に距離があるとしたら八幡のせいですけどね。今回一緒に夕食を食べた時も、悩みを話してほしそうな戸塚に対して「傷つける覚悟」が無いが故に線を引いたわけですから。
結衣と雪乃に対しては「本物」を求めてその辺も解消に向かい始めた感じですが、戸塚や材木座にももうちょっと向かい合えるようになれればいいですな。

平塚先生は、今回は過去最高に格好良かったですよ。さすが表紙を飾るだけはありました。初めて先生らしいと思ったかも知れません(おぃ)

留美にキモいと言われて父親の心境になってぞくぞくしている八幡には、ちょっと手遅れ感を感じました。つーか、八幡は結衣にキモいと言われすぎて変な耐性が出来ちゃってるんじゃないですかね(笑)

生徒会の副会長は八幡とも連携してたりして、なかなか良いキャラでした。書記子と合わせて今後も出番があるといいかなと。再登場があるなら名前も付けてやって欲しいものです。

今回の無能キャラ玉縄は、描写のディフォルメが効きすぎてリアリティは感じなかったものの、あれより軽度なレベルならそれなりにいそうで嫌なキャラでした。再登場は別にしなくていいなあ。

八幡母が久々に喋ったのは嬉しかったです。えーと、3巻のわんにゃんショー前のシーン以来でしたっけ。
9巻部分をやるであろうアニメでも八幡母はカットされずに出て欲しいものです。
単行本待ちなのでまだ見ていないのですが、@comicでは小町似の美人母が登場したらしいですし。

今回前半も重かったとは言え、八幡の精神状態も少なくとも8巻よりはマシだったためか、えらくパロネタが増えてましたね。個人的に一番ツボだったのは「それは宇宙のマウンテンである」でした。
「アニメの実写映画」に関する発言は笑いました。やっぱりラノベ実写化とか誰も求めてませんよねえ。
今回アニメ2期が発表される前に「重大発表」があるとの報があった時、「俺ガイル実写化とかされないだろうな」と心配しましたが、そんな事は今後も無さそうなので良かったです!

これまでに描いた俺ガイル絵

これまでに書いた俺ガイルSS

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コメント

大変感慨深く読まさせて頂きました。
八幡の答えがラストをきめると思いますが、八幡は2つの答えを出さなければならないですね。一つは雪乃の存在を八幡の人間関係枠にどこに置くかです。
はっきり言えることは感情的には理解していますが、雪乃の方が一歩先に進んでいます。二人の定義が違うので何とも言えないところです。
八幡は今まで友達がいなかったため、友達の尺が埋まっていない状態で普通の人間と同じ感覚を持っています。雪乃は排除してきた関係原っぱに家族・知人・敵しか陣を構えているようなもの。その中に奉仕部という陣を作りその中に結衣と八幡をおいていましたが、7巻の時点で八幡のみ、存在だけを認めた枠を作成してしまいます。9巻で八幡は理解者としての特別な枠を作成し多分邪魔が入っても壊れない強固なバリアを張って存在させました。この時点で八幡より一歩先に進んでいます。只どこに置くかを迷っている状態。八幡の答えによって友達以上理解者としておくか、恋人以上?としておくかです。もう葉山が邪魔しようが家族が邪魔しようが壊れません。写真がその決意の証拠でしょう。早く八幡が形にして定規上どこに配置するかです。ここで結衣は?と言うことになりますが、結衣は4巻終了後に確信したのがもし八雪ルートにはまる場合カマセ犬。葉山タイプなんです。もし結衣が恋愛ルートに行こうとすれば、雪乃は友人枠から外してしまうでしょう。なぜなら八幡枠はすでに過去2回壊しています。先ほど書いたとおり壊れません。ここで2通り出来ました。タイトル通りで行くのなら潤滑油でしょう。ちなみに雪乃が大切な人から恋愛感情として出ているのが3巻買い物編、4巻肝試し編・お迎え編・解りづらいが枠外した。6巻文化祭・7巻修学旅行1日め自動販売機編、ラーメン屋帰り、2日目竜安寺庭、3日目自由行動、2回目崩壊。結衣は3巻、4巻で距離を置かれ6巻文化祭で一歩踏み出されるが8巻で八幡が結衣をきっぱり外しました。トラウマは文章中折本が最大級だったはずなのである程度改修されています。
勉学で課題として手を着けていますが、ノベル作家は問題点が出た場合横並びにヒントか答えが並列されています。ワタリンの文章は問題点を掘り下げるだけでは無く2回以上掘り返さないと解りづらい。うまい書き方をしています。ある意味アンフェアなんです。群衆劇書かせたらうまいでしょうね(2プロット一本化)
これだとつじつまも合うのですが。参考まで。

投稿: いしやん | 2014年4月29日 (火) 08時54分

枠を外すというのが日本語として分かり難いですが、読む側によって解釈が別れるところが多い作品ですので、現時点では何も断言は出来ないかと思いました。自分の感想も単なる感想ですし。

投稿: でんでん | 2014年4月29日 (火) 12時14分

アニメを見て原作を読み始めた者です。原作はまだ2巻の途中なのですが、7~8巻が重くなって9巻で解決すると言うこと、「俺は、本物が欲しい」「いつか、私を助けてね」と言うセリフが気になり調べたら、こちらのブログに行き着きました。
深くて、胸が締め付けられます。面白いので読み続けようと思うのですが、7~8巻は休日を使って一気読みしないと、重さで仕事どころではなくなるなと思いました(笑)
私事をつらつらとすみません!

こちらの記事、また後日読ませて頂こうと思います。ありがとうございました!

投稿: 徹 | 2015年3月15日 (日) 18時54分

はじめまして。
まだ読まれている最中ということなので余計なことは言いませんが、お楽しみください~~。

投稿: でんでん | 2015年3月15日 (日) 19時40分

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