シン・ゴジラ(映画)
(庵野秀明監督)
シン・ゴジラ観てきました。
正直公開される前は(個人的にQがイマイチ楽しめなかったこともあって)あまり期待していなかったのですが、凄く面白かったですよ。
以下ネタバレ注意で。
自分はこれまでのゴジラ映画は観たり観なかったりで、思い入れや知識もさほど深いわけではないですが、
アクション少な目で延々会議してたりとか、普通の映画的な意味での人間ドラマ(家族ドラマ)要素が極めて薄かったりとか、庵野監督の個性が強く押し出されたかなり異端な作品になっていたかと思います。
緊急時の政治シミュレーションエンターテインメント映画としてかなり独特で面白かったかと。
ゴジラ自体も今回は相当異端でした。全身赤い傷(?)だらけで目が小さく凶悪な歯並びのデザインの今回のゴジラはかなり怖かったですよ。
変態してどんどん姿を変えていくところも、ネタバレ無しで観たのでなかなか衝撃でした。最初にギョロ目のゴジラっぽい謎怪獣が出てきた時は別の怪獣なのかと思っちゃいましたよ。
あのちょっと愛嬌がある顔が第四形態で目の小さい凶悪顔に進化する辺りのギャップが効いてます。
ネタバレ無しで観たと言いつつ、事前にイデオンの画像は見てしまっていたのですが、攻撃方法が本当に全方位ミサイル(もとい全方位ビーム)で笑っちゃいましたが凄かったです。
尻尾ビームと言い、だんだん太くなる熱線と言い、これまでにないゴジラ像で新鮮でしたよ。
ここまで従来のイメージを破壊出来るのも庵野監督ならではかなと思いました。一方で最初のゴジラにかなり寄せてる面もあるのですが。
ラストの「凍結」は、一応解決したように見えて“カウントダウン”も保留になっただけだったりして、緊張感があるのがいいですね。
しかし、ラストで凍結したはずのゴジラがピクリと動いてエンドになったら嫌だなあと思って観ていましたが、最後の「尻尾」のアップはそんな陳腐な予想をはるかに超えて衝撃的でした。
あの人骨が蠢いているような尻尾は何を表しているのやら。諸説あるみたいですけど、自分としてはやはり人骨のうち1つは牧教授のものなのかなと思いました。
そもそものゴジラ出現が牧教授が取り込まれたことがトリガーになったのだろうかとか妄想してしまいますが、どうなんでしょうねえ。
あと、形の存在から人の形が生えてるビジュアルは庵野監督ということでセントラルドグマのリリスを思い出したりします。
それにつけても、「無人新幹線爆弾」「無人在来線爆弾」のインパクトが最高でした。バカと燃えは紙一重と言うか、あの格好良さとシュールさの両立っぷりが溜まりません。
実際あのサイズの車両に爆弾を詰め込んだら並のミサイル以上の威力なのは納得だし、あの破壊力もリアルに思えるのがいいですね。
血液凝固剤を飲ませるやり方も直球過ぎて面白かったですよ。
続きがあるかどうかは分かりませんが、作品として綺麗に終わっているのでこれで完結でいいかなと思います。
まあ、万一監督が変わらずに続編が出来たら見ちゃいますけどね。その前に今度こそあっちを何とかして欲しいですが。
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コメント
在来線爆弾や新幹線爆弾は、当たったときに跳ね上がる演出も含めてこれまで怪獣に踏みにじられるばかりだった電車の反撃という観点で面白かったですね。
そういうの抜きでも「無人在来線爆弾」というネーミングが切れ味良すぎですが。
投稿: | 2016年8月 9日 (火) 17時49分
沢山の在来線がぶつかって跳ね上がる描写は格好良かったですね。
確かに電車と言えばこれまでゴジラやら怪獣に壊されたりかじられたりするばかりでしたから(個人的には平成ガメラで電車がギャオスの弁当箱扱いだったのがベスト酷い扱い)、あの扱いはスッキリしました。
ネーミングはキレッキレですねえ。
投稿: でんでん | 2016年8月 9日 (火) 22時48分
今日やっと観てきました
…って、IMAX上映が終わってて(´・ω・`)
自分は尻尾ビームの方がネタバレ喰らってて、イデオン攻撃は劇場初見だったんですが、
B2がカトンボの如く叩き落とされていく様は絶望感が半端なかったですね
無人電車攻撃もですが、ビル爆破ドミノ倒しも「ここまでするかー!」って笑ってしまいましたよ
投稿: 葱 | 2016年8月12日 (金) 19時38分
やっぱりあの辺は知らずに観たいですねえ。イデオンもあれほどイデオンとは思いませんでした。
あの辺りの攻撃の無慈悲自動攻撃っぷりは怖かったですねえ。
ビルや新幹線や在来線の畳み掛けはカタルシスの塊でした。
うまい具合に線路のところにいてくれて良かったですよ(笑)
投稿: でんでん | 2016年8月12日 (金) 23時00分