俺ガイル13巻を読みました。
結局12巻(2017年9月)からは1年以上待たされちゃったわけですが、いざ発売されてみると“今回も読んだらモヤモヤして重苦しい気分になるのだろうなあ”と思えて、読む覚悟を決めるのに少し時間がかかってしまいましたよ。
そんな気分で読み始めた本巻でしたが、意外にそこまで重苦しさは無くて、割と静かに落ち着いた内容で、初期のようなコミカルな部分もあってちょっと拍子抜けな部分もありました。
モヤモヤが無いわけではないですが、これまでに比べたら全然マシかなと。一応は落ち着いた気分で最終14巻を待てそうです。14巻は来年初頭予定とか見かけましたけど、今度はあまり待たされないといいですね…、本当に;
以下感想。一度読んだ時点での感想なので読み返したらまた感想が変わるところもあるかもですが。
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12巻ラストを読んだ時点では、13巻での八幡の行動はもっとストレートなものになるのだろうか、とか思いましたが、最終章な13巻に至っても八幡はやっぱり八幡でした。
まさかここに至っても1冊まるまる遠回りで回り道で回りくどい行動を取るとは。正直こういう内容になるとは思っていませんでしたよ。八幡の対立方針を聞いたいろはや結衣が当惑して困惑するわけです。
結衣の「頭いいのに、ほんと頭悪い」が納得感しかありません。
本巻の感想をたったひとことにまとめるならば、「おまえら本っっっ当ーーーーーーーーーー に面倒くさい!」に付きますね。
八幡も雪乃も本っ当ーに面倒くせえ(^^; (結衣も面倒くさいのですけど、さすがにこの2人よりは全然マシです)
まさか残り一冊というところの13巻ラストに至っても八幡も雪乃も本音で話さないままとは思わなかったです。言葉で話しても伝わらないとか言うけど、そもそも言葉を尽くしてもいないでしょーが君ら(^^;
(嘘では無いだろうけど)責任だとか、理屈じゃなくてもっと本音ぶっちゃけろよお前ら、と思いますけど、それができる連中ならここまで面倒なことにはなってないですよねえ。
こういう面倒くさいところが魅力でもあるわけですけど、本っ当ーに困った人達です(^^;
結局今回1冊を使って、目下の問題だった「プロムの障害」は取り除けた(らしい)ものの、肝心の奉仕部3人の関係性やそれぞれの心情の問題については進んだのか進んでいないのか何とも言い難いところでした。
しかし、“分かりやすい障害”をクリアして、今度こそ、最後の14巻こそはその辺りが書かれるのでしょう、おそらく、きっと、多分そうなんじゃないかな…?(^^; 今回はクライマックス前の準備期間という感じでしたし。多分。
今巻にしても、いろはずに「あんなのほとんど告白だ」と言われたり、葉山にツッコまれて「男の意地」と嘯いたり、海老名さんに「私とは違うから」大丈夫と言われたりと、心情関係は色々進んでる感じはしてますしね。
平塚先生からのブラック缶とマッ缶だとか、雪乃といろはのホワイトボード議論とか、いろはすへのマッ缶とお汁粉とか、2人分のとんすいをどっちにするとか、“二者択一”が今回序盤から印象的に使われていて、八幡の戦略にも繋がりましたけど、
二択ということで当然のように“三角関係”の二択も頭に浮かんだのですけど、その方面には話は絡まなかったですね。
まあそういうラブコメ的な話も最終巻なのかなと。…最終巻ですら素直にラブコメしない気がしてなりませんが。まちがっているなあ…(^^;
雪乃とのマッ缶贈り合いはいい青春シーンでした。雪乃の「ありがとう」は奢られてお礼を言わなかった1巻を思い出すと感慨深いかなと。
それにしても、葉山からも缶コーヒーをもらったりと、今回缶コーヒーが(いつも以上に)目立ってましたな。
マッ缶雪乃のシーンは、本巻で数少ない3人勢揃いの場面で貴重なものがあったなと。最後はホントどうなっちゃうんでしょうねえ。
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遊戯部の再登場は初期の軽いノリが再び見られて楽しかったですよ。てか、オタク達の間でイキイキしてるな八幡(笑)
アニメでカットされた遊戯部がここまで大きな扱いになるとはビックリでしたけども、今後アニメの続きを3期とか(もしくは劇場版とかOVAとか)でやることになったらどうするんでしょうね。遊戯部話をフォローする必要が出ちゃいますよ。
そして、遊戯部の相模が本当に相模の弟で吹きました。いやまあファンの間では冗談で言われたりはしていましたけど、本当の本当にそうだったとは(笑)
相模の評価が弟からも低すぎてちょっとかわいそうになりました。身内の恥とか言われてる相模も多少は変わったはず…だと思ったんだけどなあ(^^;
そして、遊戯部メガネーズ達による「パリピの女王」いろはすの評価も笑いましたが、「あのクズさもダメなところも、そのうちクセになって、逆に可愛く思えてくるぞ」との八幡のフォロー(?)もヒドくて爆笑でした。
とりあえず、遊戯部2人には来年いろはすにガンガンこき使われて欲しいところです。
前巻時点ではいろはすが“今年の”プロムにこだわる理由がよく分からなかったですが、平塚先生のことを出されると納得でした。伝わってたんですねえ平塚先生の愛( ノД`)
先輩達をちゃんと送り出したいとか、いろはす本当にいい奴ですよ。(クズでもダメでも)
初登場の時はこれほど重要キャラになるとはホント思わなかったなあ。
平塚先生は今回は全般的に先生らしくて格好良かったかと。しかし、これで離任じゃなかったら本当に笑いますね。
さすがに勘違いでしたオチは無いと思いますけど(^^; 十近く年上の嫁エンドも流石に無いと思いますけど(^^;; それはゲームだけでたくさんです(苦笑)
八幡VSははのん戦は緊張感がありました。ははのんが八幡の名前をこれまでちゃんと聞いていなかった(陽乃が遮ったりしてたっけ)ので、どこかで名乗りを重要な場面で使うかもとは少し思っていましたが、ここで来ましたか。
「大した胆力だこと」とか「やるわね」とか、ホント怖いっすねえ。
とりあえず、ははのんと八幡の対決はこれでケリが付いた…、とは思うので最終巻でははのん再登場があるかどうかは謎ですが、とりあえずお疲れさんでしたーという感じでした。
それはそれとして、最終巻でガハママさんには再登場して欲しいんですけどね。小町への手作りケーキとか保留のままですし。
玉縄パイセンが人間的にちょっと成長していた(?)のは新鮮な感動が無いことも無かったような気もしました。人は変わるんですねえ(一応)
あと、玉縄さんはとりあえず今後頑張ってくださいと思いました。(見込みは薄そうだけど)
折本と結衣の間の微妙な気まずさとかは、怖いものがあって良かったです。「べべべーべべーべべべー」とか、いいラブコメ要素ですね!(多分)
あと、心の中に折本を飼ってる八幡に吹きました。「それいける!」
海老名さんと戸部は、バレンタイン辺りの様子からして多少は可能性も出てきたのかと思ったらそういうわけでも無いようで。
戸部さんはとりあえず今後頑張ってくださいと思いました。(見込みは薄そうだけど)
戸塚については、協力は約束してくれたものの、今回は材木座&遊戯部が協力者として頑張ってくれたおかげで戸塚の出番はアレっきりになってしまいましたけど、
戸塚の 「いつものようによくわからないまま終わっちゃう(中略)嫌だから」「八幡のどうしたいの?」「ちゃんと八幡のこと理解したいから」 はかなり大事な部分だったかなと。
とにかくロジックに走りがちな八幡ですけど、結局は“気持ち”が大事だというのはこれまでも示されてきたし、協力をお願いする戸塚や川崎や材木座達に八幡が真摯に気持ちを語るところは大切な場面だったと思います。
そして最後の14巻も、結局は理屈じゃなくて“気持ち”が大事な結末になる、…んじゃないかと思うんですけどね。いったいどうなるやら。
ともあれ、ここの場面では結衣の「よかったね」がホッコリしました。
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勝負の勝者が叶えられる「お願い」について、
仮に勝者が結衣だったのなら、やっぱり「ゆきのんのお願いを叶えてあげて」となったんでしょうね。それなら確かに「あたしと同じであたしと反対」かなあ。
「お願い」については、1巻から引っ張った「友達になって」が来るかとも思いましたけど、それは違ったようで。でも、最後に使いそうな気はしますけどね。
とりあえず奉仕部の勝負については、形としては決着が付いたことになるけど、
結衣のお願いを叶えてあげてと言われても、それで結衣が素直に受けるとも思いないし、一体どうなることやら、最後の最後まで読めませんよ。
「誰も望まない終わり」で本当に3人バラバラで誰も誰とも付き合ったりしないエンドも有り得そうな気もしてしまいます。
3人の関係については、3人ともえらく悲観的になっちゃってますけど、
葉山の言う「彼らはあれでよかったんだ。そうやって、少しずつ……」が案外正しかったんじゃないかと思いました。少しずつ成長して関係を進めていけばそれで良かったはずなんですよ。
「そんなの紛い物じゃない」と陽乃に言われても、結局大人になりきれない陽乃が“本物じゃないから”、気に食わないからと余計な横槍を入れて引っ掻き回したから余計に拗れてしまったわけで。
更に八幡が陽乃の言葉を重く受け止めすぎてしまうのがまた質が悪くて悪循環で負のスパイラルになってしまったのかなと。八幡も陽乃も似たところがあるがゆえに、八幡は余計に陽乃の言葉に真実味を感じてしまうのかなと思いました。
葉山も陽乃の影響力が大きすぎて陽乃に飲まれてしまうのは似たようなものだしなあ。
そういう意味で、価値観がまるっきり違う結衣と陽乃の対決、もとい対話は興味深いものがありました。
分析力・判断力は高くても見方がどうしても超現実的、悪意的、悲観的、厭世的(ペシミズム)な陽乃に対して、直感的で自分のストレートな感情を大事にする結衣はある意味天敵なんじゃないかなと。
今回、結衣は結局陽乃の言葉に打ち勝てたわけでも無いですけど、この2人の対話はこれで終わりというわけでは無いんじゃないかと思いますし(たぶん)、結衣には負けないで欲しいですよ。
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「実行委員会での挨拶はやっはろーで統一します。」はヒドいいじめでした(笑)
「やっはろー いいよね」「いい…」
ゾンビランドチバネタは笑いましたがネタが早かったなあと。いったいいつまで執筆してたんですかね。まあこういうパロネタは大体書き上げた後で間際で差し込んでるのかも知れませんが。
「締め切りは破れないだけで、延ばせないわけではないのでは?」とか、勘弁して欲しいっすねー。
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結衣スキーとしては、
結衣に声をかけようとして超ゆっくり近づく八幡にニマニマしました。葉山の生暖かい微笑が素敵(笑)
その後のサイゼでの「……ちゃんとしっかり食べてますけども。……それがなにか」も可愛かったですな。
ピザカッターを上手く扱えなかった結衣については、きみ調理器具の扱いは完璧じゃなかったのか?、とか思いましたけど、まあピザカッターは家庭じゃあまり使わないということでいいのか?
トマトが嫌いな八幡を「子供みたい」と微笑ましく見てる結衣でしたが、小町だったらもっと辛辣だよなあと。同じシチュエーションでも受け取り方は差があるものだと思いました。新鮮味の差もでかいでしょうが。
サイゼで天使の輪とか言って結衣をまともに直視できない八幡はニヤニヤですね。そして材木座が来て「詰めて」と結衣に隣に座られるシチュエーションがナイスでした。近さって素晴らしい。
まあ、その後八幡は材木座に(介護)プロポーズしちゃうんですけどね(笑)
「邪魔くさい可愛い鬱陶しい跳ぶな跳ねるなしつこい」が懐かしいフレーズと思いましたが、9巻では
「鬱陶しい可愛い邪魔くさい恥ずかしい」でした。微妙に順番とか違うのね(笑)
八幡のスマホを見ようとぴょんぴょんする結衣が可愛かったですが、この2人割と背の高さの差がありますからねえ。(今回の口絵だと、2巻の口絵より八幡が低くなってる気もしますな(笑))
メガネブもとい遊戯部での企画会議で、出店や花火やキャンプファイヤーを提案してるのは、まんまこれまでの思い出ですな。人のラブコメ風景を見せられる遊戯部達かわいそー(笑)
ネカフェで店員さんに生暖かく対応されるところはいいシーンでしたが、終わりを覚悟している感が切ないですねえ。
玉縄との打ち合わせの待ち合わせでの口の形だけでの「やっはろー」が気恥ずかしくていいですね!
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ところで、最終章に入った12巻の表紙が雪乃で、13巻が結衣だったわけですが、最終14巻はどうなるのかが気になるところです。候補としては…
1.八幡単独表紙 (やってほしい)
2.雪乃・結衣2人表紙 (アニメのBDパッケからすると可能性高そう)
3.奉仕部3人表紙 (出来ればこれが一番やってほしい)
4.登場人物全員集合表紙 (可能性は低そう)
…ってところでしょうけど、個人的にはやっぱり「3」希望かなあ。
とりあえず、あまり待たされないといいですね、ホント…(^^;
俺ガイル12巻感想
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