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2019年6月16日 (日)

青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない(映画)

(増井壮一 監督)

青ブタ映画観てきました。TVシリーズは視聴済み。原作はTVでやった1~5巻まで読んだ状態で鑑賞。
TVシリーズを通じて引っ張った、今の咲太の人格形成に大きな影響を与えた“翔子さん”メインの話ということで楽しめました。
と言うか、メインヒロインの麻衣さんも大きく絡むので実際“咲太、翔子、麻衣”3人の話ですね。
他のヒロインもそれぞれに出番があって良かったかと。
以下ネタバレ注意。

★★★

いきなり修羅場同棲でハーレムラブコメみたいな導入でしたが、
3人のうち誰かが死なないと収まらない話でどう収めるのかと思いましたが、最後はいい終わり方で良かったですよ。
いやまあ、バッドエンド・ビターエンドな作品もそれはそれで嫌いじゃないし否定はしないけど、本作のこれまでのスタンスからすると出来るだけハッピーエンドで終わって欲しいわけで。ラストシーンはホッとしました。

最後はつまり、元の世界線(という言葉を本作でも使っていいのかどうかはともかく、とりあえず)での記憶に影響を受けた麻衣さんが臓器移植を扱った映画に出たことでドナー登録者が増えて翔子も助かったということなんでしょうけど、
咲太・麻衣・翔子は助かったとは言え、誰かがドナーになったことは確かなので、ハッピーエンドと言っていいのかという気持ちにならないこともないですが、それを言い出したらキリがないし、見えない範囲までは救えないよなあと。
少し複雑ではありますが、3人の行動で新たな犠牲者が増えたわけでも無いしなあ。

咲太と翔子さんとの出会いが無かったことになっても、以後の出来事は大きく変わっていなさそうなのは、プチデビルの時と同じような感じなんですかね。
翔子さんと出会っていないと咲太の精神性に大きな差が出そうなんですけども、それも「元の世界線の記憶の影響」で咲太の性格もあまり変わっていないと考えていいのかなと。やや都合はいいけど、まあいいか。
歴史の修正力…みたいなものかとも考えますが、「決定した人の死は容易に覆せない」シュタゲみたいな世界観じゃなくで良かったですよ、いやホント。

翔子は大・小とも魅力的で観ている方としても助けてやりたいと思いますが、人のために自分の命まで差し出せる咲太・麻衣は凄いなと。翔子さんにしても自分以上に咲太・麻衣を助けたくて現在に来たわけで凄い覚悟ですよ。
自己犠牲はあまり肯定したくないし、本作でも肯定はされてない(むしろ否定されてる)と思いますけどね。
ところで、少し歳上のお姉さんキャラかと思いきや、実は歳下キャラでもあるとは、翔子さん一粒で二度美味しいなあと(おぃ)

先にも書いたけどメイン3人以外の皆もいい感じに出番があって良かったですよ。
花楓はTVシリーズのその後が気になっていましたが、やっぱり(かえでではない)花楓の方もいい子じゃないですか。
双葉は思った以上に友達として咲太を大事に思っているのだと分かって良かったですよ。
「誰も認識出来ない」未来咲太を認識出来たのが朋絵だったのは、翔子さん同様に時間関連の思春期症候群の関係者として納得感がありました。何気に今回の話のVIPかも知れない。

満足度の高いよい作品でした。
今回の映画の話が原作6・7巻の内容のはずですが(これから読みます)、原作既刊は現在9巻までだし、アニメとしての2期は難しいかもですが、以後は原作を追いかけて楽しもうかなと。

ところで大変に大変にどうでもいいことだけど、ブタ野郎なのにウサギの方が印象的なのはどういうことかと思いました(笑)
まあ最初からバニーガール先輩だし仕方ないね!

公式サイト

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コメント

私も映画は大満足でした。
咲太・麻衣・翔子の3人が3人ともすごく優しくて強いなと思いました。

咲太・麻衣さん以外のドナー提供者については、元々の世界ではドナーカードを
持たずに死んで誰にも臓器移植されなかった人が、咲太の募金や麻衣さんの
映画出演を経た世界ではドナーカードを持つようになり、それが翔子を助ける
ことになった。だから咲太・麻衣さん以外の誰かが新たに犠牲になったのでは
ない・・・という風に解釈しています。ですので、あまりバッドエンド要素があるとは
感じませんでした(あくまで私の感想ですが)。

投稿: 亀マスター | 2019年6月17日 (月) 20時50分

新たな犠牲が出たわけでは無いのは確かでしょうね。なので完全なハッピーとは言い難いとは思っても、バッドとは自分も思いません。
ともあれ、心臓移植を受けて助かったことは翔子さんの人格にも大きな影響を与えたのだろうなあとは思います。
「人生って、やさしくなるためにあるんだと思っています」と思える心も誰か(咲太や、麻衣や、誰か)のおかげで生きることが出来た人生経験が翔子さんをやさしい人にしたのだろうなあと。
そして、九死に一生を得た経験が、同時に精神的なたくましさも与えたのかなと。(原作6巻を読み出しましたが、翔子さんへの「ふてぶてしい」評に笑いました)

投稿: でんでん | 2019年6月17日 (月) 22時47分

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