劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン(映画)
石立太一(監督)
シリーズ完結編の劇場版。
予想以上にきっちりとした完結編で、ヴァイオレットを主人公としてその人生の顛末をきっちり描いた良い映画でした。
TVシリーズ10話で「未来」を描いて印象的だったアン・マグノリアに関しての話から始まったのがなかなか予想外でビックリでした。
要所でヴァイオレット自身の回想が入るし、おそらくTVシリーズを未見でも理解出来る映画になっていたかと思いますけど、シリーズを見た後だとより人の繋がりやヴァイオレットの変化に納得が出来て良いですね。
それにしても祖母の持っていた手紙を切っ掛けにあそこまで動き回れるデイジーの行動力が凄いですね。
ユリスに関しての話は、登場した時の様子が元気そうだったので正直ああいうラストになると思っていませんでした。辛いですが、思いを残せると残せないとでは大違いですね…。
自動手記人形にとっていけすかない存在だった“電話”がああいう形で活躍するのが上手い演出でした。
少佐については、最初は記憶喪失とかかと思いましたが自分の意志での行動だったんですね。正直観ている側としては「会えよ、会ってやれよ」と思えてなりませんでしたけど、合わせる顔がないと当人が思うのも仕方ないかも知れません。
一個人が責任を抱えないといけないことかとも思いますが、やっぱり当人的には負い目があるのも仕方ないよなあ…。でもまあ、土砂降りの雨で濡れっぱなしにさせるなよとも思っちゃいますが(^^;
最後は通じあえて良かったです。
ところで、ヴァイオレットは泳げるんですね。あの腕、沈まないんだ。
電話が出来ても郵便自体はすぐ無くならないとしても、代筆業は当然減っていくわけで、時代の変化も印象的な話でした。昨今はメールやらスマホやらの普及で手紙はますます減ってるでしょうし、時代は回るなあ…。
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