岸辺露伴 ルーヴルへ行く
(渡辺一貴監督)
ドラマシリーズ視聴済。原作既読。以下ネタバレ注意。
原作はそれほど長い話では無いですが、今作はオークションの話等で露伴がルーヴルに行くきっかけを描いたり、原作では1ページ程度だった仁左右衛門の話を補完したりして、1本の映画として満足感の高いものになっていました。
そして、決定的に原作と違っていたのは「泉くんがいること」ですかね。
原作は割と救いが無い結末ですが、泉くんのおかげで(原作では死んでた)罪のない女性職員が助かったのは後味の違いが大きかったですよ。
それにしても泉くんは強いですな。「絵を見てしまった」のに無事だったという光属性っぷりが強すぎます。
ラストも、泉くんが露伴にぞんざいに扱われても楽しそうで、露伴が手の体操をして終わることで「日常に戻った感」を感じられるのがよいかなと。
ただし、女性職員のエマさんは救われた一方で、一緒に地下に入った3人はダメでしたが、
3人の扱いが「悪人の因果応報的」な扱いになった点は、ちょっと「世界観がちょっと狭くなって」「理不尽な恐怖が減ってしまった」感は無くもありません。
それで話の筋は通ったし、創作的な取捨選択の問題なので悪いわけでは無いですけどね。
ルーヴルの描写は見応えがあってよかったですねえ。コロナ禍でエンタメ的に苦しい数年でしたが、海外ロケが出来るようになったのはよかったかと。
ルーヴルのピラミッドを背にした「泉くんの写真」と「お父さんの写真」のシーンもよかったです。
若い頃の露伴のシーンは、“あの露伴”の素直な恋が見られたりして新鮮でした。今の露伴からすると別人のような初々しさですよ。俳優さんも別人でしたし!(おぃ)
…観る前はてっきり青年時代も高橋一生氏が演じるのかと思っていましたが、さすがにそれは無理があったか、別の方でしたね。
若い頃パートは祖母の家の描写もよかったですよ。現在の露伴の家もですけど、ロケ地が魅力的なのはいいですね。
オークションで150万出せる露伴先生には、破産したりしたのによかったねえと思いました。
そういえば「なで肩の億泰」が出なかったのはちょっと残念です(笑)
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