君たちはどう生きるか
(宮﨑駿監督)
以下ネタバレ注意。
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「宣伝一切無し」で「事前情報全く無し」であることが話題になっていた作品ですが(Twitterで大喜利になっていたりしましたが)、
映画を観終えてから考えると、何故そうしたのかは正直よく分かりませんでした。
公開まで秘密にしなければいけないような内容では無いと思いましたが、エンターテイメントや商業作品では全く無く、監督の私小説的な作品だったから…ということなんですかね。
(宮崎駿じゃなくて宮﨑駿になってるし)(事情は知りませんが)
そもそも現在も引退中で、今作の制作も「自分は引退中であり、引退しながらやっている」だったらしいですし。
とりあえず「宣伝無し」方針のおかげで、映画館側は大変だったろうなあとは思いました(^^; まあ、自分が観た回は満席っぽかったですが。
こういうやり方を良いとも悪いとも言いませんが、こんなやり方を通せるのは監督くらいでしょうねえ。
ところで、眼鏡の少年が表紙の原作本は自分は結局読んでいませんが、本のあらすじを調べると、やっぱり映画とは全然違うみたいですね。まあ、ジブリ作品にとっての原作ってのはそういうものなので驚きません。
以下本編について、
序盤は「風立ちぬ」や「火垂るの墓」のような戦時中のリアル路線の話なのかと思いきや、思いっきりファンタジーな話でちょっと意表を突かれました。と言うか、凄いごった煮感。
完全に理解出来たとは言い難いですが、
母を喪って、新しい母を受け入れられなかった少年が、彼岸的な世界で母と再会して、新しい母を受け入れる話。…だったんですかね。
石で自分を傷付けた時は、なんて性格の悪い主人公だと思いましたが、そういう自暴自棄的な行動も喪失感故だったということなんでしょうか。
ところで、あれで学校側や他の生徒に大分迷惑がかかったんじゃないかと思ったので、帰還後にいきなり戦後に時間が飛んで、学校のことが一切描かれなかったのは少しモヤりました。そこは主題じゃないんでしょうけど(^^
大叔父が後継者を得られず世界が崩れた終わったところは意味深に思えました。主人公自身にも大叔父にも監督自身が投影されてるのかなあ、とか。
ポスターで描かれていた鳥はアオサギだったんですねえ。ペリカンやらインコやら、あんなに鳥が大活躍する映画だとは思わなかったですよ。
最初は不気味な敵っぽかったのが、次にマヌケな敵になって、なんやかんやと「友達」になるのは面白かったです。それにしても、鳥に歯があるとキモいな。
鳥が変形したりするファンタジーな現象って、最初は主人公だけが見えているものなのかと思いましたが、父親とかにも普通に見えていてちょっと驚きました。
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